由布市内の異業種5団体、共同でブランド商品開発 第1弾はブレンドコーヒー【大分県】

スクラムを組んだ異業種5団体の代表者=由布市役所
「ユフノカタチ」ブランド第1弾となるコーヒー。ドリップバッグ(下)とギフト用(上)

 【由布】由布市内の異業種5団体がスクラムを組み「ユフノカタチ」というブランド名で商品化に取り組んでいる。第1弾としてコーヒーの販売を始めた。「地域のために活動する同志が集まった。みんなで相乗効果を生みたい」と意気込む。

 由布市挾間町古野のカフェ「TOAST coffee roaster(トストコーヒーロースター)」のオーナー藤井契(ひさし)さん(48)が声をかけ、昨年11月から「YUFUプロジェクト」として始動した。

 参加するのは▽同町古野のカフェ「public houseえてふぇて」▽同町朴木のアトリエ「ホーノキアトリエ」▽同町向原の障害者就労支援施設「ノーサイド」▽地域おこし協力隊員ら有志でつくる「YUFUnoKATACHI PROJECT」。

 3年間で最大100万円が支給される市の「異業種交流グループ活動支援事業補助金」を活用している。第1弾商品は「由布岳春夏秋冬プレミアムブレンド珈琲(コーヒー)」。山にちなみ「レッドマウンテン」など3銘柄をブレンド。焙煎(ばいせん)度を変えて4種類を作った。

 「トスト―」で焙煎し、就労支援施設でドリップバッグに詰める。「えてふぇて」で飲むことができ、ドリップバッグの販売もする。パッケージのデザインは「ホーノキアトリエ」を主宰する美術家の榎園歩希さん(44)と、同所で活動する子どもたちが担当した。インターネットでの販売も検討している。

 特別支援学校の元教員だった藤井さんは、障害者就労支援施設で作ったパンを店に置いたり、障害者のアート作品を展示したりするなど福祉への思いを持つ。「えてふぇて」を営む佐野由香里さん(46)と真樹さん(46)夫婦は看護師で、地域の保健室のような場所になるよう取り組む。

 藤井さんは「それぞれが志を持ち活動している。背景にある思いにスポットが当たるきっかけになるといい。まずは販路を広げたい」と話す。

 コーヒーは1袋250円。ギフト用は箱代込みで8袋入り2500円、20袋入り6600円(いずれも税込み)。

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