ブラジル人親子+同業者で…中古車を不正登録疑い 中古車販売店経営のブラジル人ら計4人を逮捕・再逮捕

埼玉県警察本部=さいたま市浦和区高砂

 車両の不正登録を行ったとして、中古自動車販売店従業員ら男3人が逮捕された事件で、埼玉県警国際捜査課と熊谷署は11日、電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いで、3人のうち2人の同従業員を再逮捕、共犯者として中古車販売店経営者ら新たにブラジル国籍の男2人を逮捕した。

 再逮捕したのは住所不定の男(24)、ブラジル国籍で住所不詳、中古車販売店「ミツオート」(群馬県太田市)従業員の男(52)。逮捕したのは、同従業員の男(27)と同店社長の男(25)=同県伊勢崎市=。27歳の男と25歳の男は兄弟で52歳の男は父親。3人と24歳の男は同業者で以前から関係があったとみられる。

 逮捕容疑は共謀し、今年2月16日、中古車1台を24歳の男が所有、使用者であるかのように装い関東運輸局群馬運輸支局に申請、登録させた疑い。県警は共犯事件のため認否を明らかにしていない。

 国際捜査課によると、これまで24歳の男、52歳の男ら3人を逮捕。押収した資料などから24歳の男名義で申請していた、「ミツオート」が購入した中古のハイエースに関して、24歳の男以外の別人が使用していたことが判明。25歳の男が経営者の立場で車両の仕入れや販売を担当し、52歳の男が実質的な指示役、27歳の男が申請人として不正登録手続きに関わっていたとみられる。

 今年4月末現在、運輸局に24歳の男名義で登録された車両は170台に上る。県警は52歳の男ら親子が車を購入後、24歳の男名義で第三者に転売する店ぐるみの犯行とみて調べるとともに、不正登録車両の一部が各種犯罪に使われている可能性も視野に捜査を進めている。

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