マイナ連携ミス、2336件 知的障害の情報閲覧可能に

マイナンバーのひも付けを誤ったケースが2千件以上あったとして、記者会見で謝罪する宮崎県の担当者=12日午後、県庁

 宮崎県は12日、知的障害者向けに発行する療育手帳の情報と、マイナンバーのひも付けを誤ったケースが2336件あったと発表した。マイナンバーカード取得者向けサイト「マイナポータル」で、誤ってひも付けされた他人の障害程度や手帳番号を見ることが半年以上可能な状態だった。実際に閲覧されたケースが1件あったという。

 担当職員がデータ入力をした際、誤った位置にコピー&ペースト(貼り付け)する「行ずれ」が起きたのが原因としている。

 静岡県で障害者手帳の情報とマイナンバーのひも付けの誤りが判明したことを受け、厚生労働省が6月20日付で注意喚起。点検する中で判明したという。宮崎県は「個人が特定される情報の流出は確認されていない」としている。県内で療育手帳を交付していたのは1万2530人で、そのうちひも付けを終えていたのは8279人。

 県によると、作業は主に1人の職員が担い、ひも付け作業などで業務が集中的に増えていた。再発防止策として、手作業の工程を減らし、複数人で再確認する体制をつくる考え。

宮崎県庁

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