水島港のコカミアリは約30匹 県「拡散、定着の可能性は低い」

水島港

 倉敷市の水島港で見つかった中南米産で強い毒を持つ「コカミアリ」について、岡山県は12日、確認されたのは約30匹で、フィリピンから神戸港経由で陸揚げされたコンテナに付着していたと発表した。現時点で拡散や定着している可能性は低いとしている。

 県によると、発見されたのは水島港の国際コンテナターミナル(倉敷市玉島乙島)。3日、コンテナヤードに仕掛けた粘着トラップで7匹が確認され、周辺を調べたところ、コンテナの底などから二十数匹が見つかったという。

 環境省や岡山県などの生息調査では、コンテナ経由地の神戸港を含めて他の場所で個体は確認されず、卵や巣といった定着を示す痕跡などもなかった。岡山県は当面の間、現場周辺の監視を強化する。

 国内ではヒアリやアルゼンチンアリといった有毒な外来アリの発見が相次いでいるが、コカミアリの侵入が確認されたのは初めて。

© 株式会社山陽新聞社