ジョコビッチ、豪打のルブレフに打ち勝って46度目のグランドスラム4強「自分が一番の本命」

ジョコビッチ、12度目のウィンブルドン4強。準決勝は昨年大会でも対戦したシナーと

現地7月11日、「ウィンブルドン」男子シングルス準々決勝が行われ、第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク2位)が、第7シードのアンドレイ・ルブレフ(同7位)を4-6、6-1、6-4、6-3で下し、ロジャー・フェデラー(スイス)に並ぶグランドスラム最多46度目のベスト4入りを果たした。

ウィンブルドン5連覇やフェデラーに並ぶ最多8度の優勝、マーガレット・コート(オーストラリア)が持つ最多24度のグランドスラム優勝回数などの記録を追いかける36歳のジョコビッチ。同大会14度目の準々決勝では、今年の全豪オープンで完勝しているルブレフとの対戦となった。

試合は、序盤から激しいラリー戦が繰り広げられ、ルブレフは強烈なフォアハンドでジョコビッチを左右に振る。ジョコビッチはこれに食らいついて、スライディングしながら返球し攻撃の機を伺ったが、ルブレフにワンチャンスを生かされ4-6でセットを失ってしまう。

第2セットではラリーの激しさが一段とアップ。その中でもジョコビッチは高い集中力を維持し、ミスのないプレーでプレッシャーをかけていく。2度のブレークで5ゲームを連取し6-1でセットを奪い返すと、第3セットも互いにチャンスがある中で4本のブレークポイントをしのいだジョコビッチが6-4で奪取。第4セットも2ブレークできっちり締めて、準決勝進出を決めた。

これでフェデラーがグランドスラム出場81大会で記録した46度のベスト4進出に、71大会で並んだジョコビッチ。最初にベスト4に入った2007年全仏オープンから数えると、62大会目という驚異的なスピードで記録に並んだ。

「素晴らしいクオリティの試合だった。お互いにいいプレーができたと思う。ルブレフはベースラインからフォアハンドを強く、正確に放ってプレッシャーをかけてきた。でも、なんとか立て直して、第2セットの早い段階でブレークすることができたんだ。あれが流れを変えるカギだったと思う。彼がとても高いレベルでプレーしているように感じたから、それに打ち勝つことできてうれしいよ。彼とのグランドスラムの対戦の中で一番良かった」と試合を振り返ったジョコビッチ。

自身を優勝候補だと考えているかとの質問に対しては、勝ち上がっている選手の中で圧倒的な戦績を踏まえ、「傲慢に聞こえるかもしれないけど、僕が自分が一番の本命だと思うよ」と語った。

また、ルブレフに対しては、「これまで対戦してきた中で最高のものだった」と称賛。昨年4月に母国セルビアで開催されたATP250大会の決勝で唯一黒星を喫しているが、その時とは比較にできないほどのプレーをしていた言い、「彼はグランドスラムで対戦した中で最高峰の選手だった。とてもハードワーカーで献身的、常に向上しようとしている。間違いなく成長している」と称えている。

準決勝でジョコビッチは、第8シードのヤニック・シナー(イタリア/同8位)と対戦。シナーは準々決勝でロマン・サフィウリン(同92位)を6-4、3-6、6-2、6-2で下し、グランドスラム初の4強入り。両者、昨年のウィンブルドン準々決勝以来の対戦となり、前回の対戦ではジョコビッチが2セットダウンから大逆転勝利で勝利。そのまま大会4連覇を飾っている。

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