夏を楽しむアイテムといえば花火ですが、子どもの火の取り扱いには一層の注意が必要です。7月11日、静岡県磐田市の幼稚園では園児が夏休みを前に花火の正しい扱い方を学びました。
<磐田消防の職員>
「花火を使う時の大事なこと。大人と一緒に遊びましょう。子どもたちだけでやらずにお父さん、お母さんと一緒にやってください」
磐田市立豊岡南幼稚園では、園児たちが地元の消防職員から花火で遊ぶ時の注意点を学びました。
<磐田消防の職員>
「花火をみんなに分けるのでちょっと待っててね」
園児たちが受け取ったのは「手持ち花火」です。園庭で火を付けて消すまでを1人ずつ訓練しました。花火に火が付いたら、燃えやすいものから離れ、風の向きに注意します。花火が終わったら水の入ったバケツに入れて火を確実に消します。
<磐田市消防署 越後 宏さん>
「火事とかやけどなどのケガにつながらないように保育園・幼稚園のころから花火の正しい使い方を学ぶのは大事になります」
医療機関ネットワークには花火でやけどする事故が2022年までの過去5年間に60件寄せられていて、6歳以下の子どもが8割以上を占めています。
国民生活センターによる花火の実験です。向かい風によって火の粉が人形に降りかかっています。花火の燃えカスが着ているものに乗ってしまった場合、火がつく危険性もあり、風の強さや風の向き、花火を出す方向には細心の注意が必要です。
また服に火が付いた時に備え、水の用意はもちろんですが、対処法も知っておく必要があります。「ストップ・ドロップ・アンド・ロール」。服に火がついても慌てず、走らないことです。そして、立ち止まり、倒れて、地面に転がりながら燃えている部分を地面に押し付けることで火が消しやすくなります。
一見、勢いが弱そうな線香花火ですが、水の上に火の球が落ちるとはぜて、飛び散った火花でやけどをする事例も報告されています。
訓練に参加した50人の園児たち。大好きな花火の扱い方を学ぶのは初めてでした。
<磐田消防の職員>
「はい、終わったらちゃんと水につけてね」
<園児>
Q.どんなことを勉強しましたか?
「風がある日にやっちゃダメとか」
「炎を人に向けないとか」
Q.勉強をしたことをちゃんと守れそうですか?
「はい!」
花火を正しく扱って楽しい夏の思い出をつくりましょう。