パリオリンピック出場へ前進 仙台市の中学3年生赤間凛音さん スケートボード国際大会で初優勝

2024年のパリオリンピックで、スケートボード競技への出場を目指す仙台市の中学3年生赤間凛音さんです。6月にイタリアの国際大会で優勝し、現在世界ランク2位。オリンピック出場をかけ、技に磨きをかける赤間さんを取材しました。

赤間凛音さん「(選考会で)優勝決まった時はうれしいというかびっくりの方が大きかったです。今後の大会までに強化したいところは、もっと迫力ある高得点出せる技が欲しいなと思っています」

6月に開かれたパリオリンピックにつながる代表選考会で、国際大会初優勝を成し遂げた仙台市の中学3年生赤間凛音さん(14)。
赤間凛音さん「大会でガンガン攻めていかないと表彰台に乗るのも難しいんだなと4位を2回取った時に思って、それからなるべく攻めるように考えていたんで」

赤間凛音さん(14)

この国際大会の優勝で、赤間さんの世界ランクは日本人トップの2位に。2024年のパリオリンピックへの出場が現実味を帯びてきました。
赤間凛音さん「前よりはちょっと可能性は見えてきたけどまだ大会いっぱいあるし、他の人が表彰台登ったら逆転されちゃうから、最後まで気を抜かないで頑張りたいと思っています」

赤間さんがオリンピック出場を目指すストリートという種目は、自由にコース内を45秒間滑るランを2本、単発の技を披露するベストトリックを5本行い、このうち得点の高い4本の合計で争います。
手すりに車輪と車輪の間やボード裏を乗せて滑らせるなど、さまざまな技を繰り出します。技の正確性や着地の安定度などがポイントに大きく左右します。

この種目のオリンピック出場枠はわずか3人。ライバルには東京オリンピック金メダリストの西矢椛さんや銅メダルの中山楓奈さんなど、世界トップ15の中に日本人8人が入っていてし烈な代表争いが繰り広げられています。
赤間凛音さん「パリオリンピックは目標で、夢だと思っちゃうと遠い感じになっちゃうので、目標として自分の滑りを全世界の人に見てもらえたら良いなとは思っています」

父親の影響で小学2年生からスケートボードを始めた赤間さん。現在、オリンピック強化指定選手に選ばれていて、宮城県大崎市の練習場を拠点にほぼ毎日、練習に励んでいます。
赤間凛音さん「次は基礎練習をやります。フラットでやる技をコーンを使って高さを出す練習です」
基礎的な練習から始まり、毎日のルーティンを確実にこなしながら徐々に技の難易度を上げていきます。
練習時間は平日は3時間ほど。週末はより設備の整った新潟県のスケートボード場まで通い、6時間以上汗を流しています。

パリ五輪目指し練習

赤間さんの最大の武器はバーレーグラインド。ボードを180度回転させて飛び上がり、後輪の車軸を手すりに滑らせる大技です。
元々は男性選手が考案した技で、女性選手の中で成功しているのは赤間さんだけです。この技の精度を更に上げることが課題の一つです。そして、新たな大技にも挑戦しています。
赤間凛音さん「今やっているのは新技の練習。小さいところからやらないと怖いので」

国際大会で更に高い得点を出すためは必要不可欠な大技。どのような技かは秘密ですが、大一番で出せるよう磨きをかけています。
赤間凛音さん「前よりはちょっと焦りというか、他の選手がすごい技を最近はやってきているので、自分にはまだそこまですごい技があまりないので、そういう技欲しいなという焦りとかちょっとはあります」

現在14歳の赤間さんが2024年、オリンピック出場を決めた場合、宮城県関係者では2004年のアテネオリンピックに15歳で出場した卓球女子の福原愛さんと並び、最年少出場の快挙となります。
パリオリンピックまで間もなく1年。オリンピックにかける決意。
赤間凛音さん「パリオリンピックに絶対出る。ちゃんと大会のことを考えながら毎日大切にしながら練習して出たいです。出るからには金メダル取りたいです」

オリンピック選考会は第1ステージと第2ステージの2段階で、現在は第1ステージが行われていて9月にスイス、12月に東京、2024年1月にUAEと国際大会が続き、現在8人いる選手を6人にまで絞ります。
2024年行われる第2ステージでは、3つの国際大会が予定されていて最終的に上位3人に入ることができればオリンピック出場が内定します。決まるのは2024年6月ごろということです。

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