柳楽優弥主演「オレは死んじまったゼ!」に川栄李奈、松田ゆう姫、かが屋・賀屋らが決定

WOWOWで9月1日に放送・配信がスタートする連続ドラマW-30「オレは死んじまったゼ!」(金曜午後11:30)。主演の柳楽優弥と共演する俳優陣が発表された。

「オレは死んじまったゼ!」は、未来に希望を持たず、ただただ無為に人生をやり過ごしている売れないホスト・桜田和彦(柳楽)が、ある日突然“死んじまった”ことから始まる、成仏できない“幽霊”たちによるヒューマンドラマ。不慮の事故で命を落とし、自分と同じく成仏できずにいる個性的すぎる幽霊たちと一つ屋根の下で暮らす中で、ゴミみたいだと思っていた自身の人生を見つめ直し、人知れず抱えていた後悔と向き合っていく。

映画「そうして私たちはプールに金魚を、」(2017年)で「第33回サンダンス映画祭」ショートフィルム部門で日本人初グランプリを受賞した長久允氏が監督を務め、人知れず抱えていた後悔と向き合っていく“幽霊”と人間たちの不思議な触れ合いを、優しく、切なく、ユーモラスに描き出す。

川栄李奈が演じるのは、過労が原因で亡くなった元看護士の幽霊・佐々木咲。既婚者で小学生の娘がいたが、“愛”が何かが分からないという悩みを人知れず抱えている役どころだ。口が悪くぶっきらぼうだが、不器用な優しさを併せ持つ咲と暮らすうちに、桜田にはこれまでにないある感情が芽生えていく。

アットホームな現場で楽しく撮影に参加できたという川栄は「いい雰囲気が映像にも出てるかと思います」と笑顔で明かし、長久監督の印象については「今までにないカメラアングルだったり、監督が創り出す世界観にも最後まで引き込まれると思います」とコメント。「個性豊かなキャラクターばかりで毎話あっという間の30分になっています。温かいドラマですので、皆さんご覧ください」と見どころをアピールした。

本作が連ドラ2作目となる松田ゆう姫は、ホスト時代の桜田を熱狂的に追いかけていた末續町子役。強い霊感をもつ町子は、幽霊となった桜田のことも変わらず熱烈に推し続け、やがて幽霊たちが暮らす古びたそば店に入りびたることに。実は、桜田の死にまつわる重要な秘密を知るキーパーソンでもある。

台本を読んで、「これはホラー? コメディー? いやヒューマンドラマなのか?」と想像を巡らせ、ワクワクしたと語る松田。実際に撮影が始まると、出演者・スタッフから勉強することがいろいろあったらしく「いつまでも終わらないでほしいと思うくらい幸せな現場でした」と振り返っている。

お笑いコンビ・かが屋の賀屋壮也は、売れないスタンダップコメディアンの幽霊・桃山鉄郎役。死んで間もない桜田に声をかけて一緒に暮らす提案をするなど、面倒見がよく、桜田とは唯一無二の友情を育んでいく。個性豊かな幽霊たちをつなぐ潤滑油のような存在でもあるが、その死因にはある切ない理由が秘められている。

母親がWOWOWドラマを楽しみにしているという賀屋は、本作に出演できたことを喜び、「主演の柳楽さんをはじめ共演させていただいた方々、長久監督をはじめスタッフの皆さんがとても優しくて、撮影を終えるのがとても寂しかったです」と感謝し、「めちゃめちゃかっこいいドラマになっているので、この作品が世に出るのが待ち遠しいです!」と期待を込めた。

長澤樹が演じるのは、17歳で他界し、今も現世をさまよい続ける女子高生の幽霊・小森凛。家庭環境が複雑で何事にも冷めた高校生だったが、亡くなった当時はやっていたパラパラにだけは全力で取り組んでいた。夜な夜な家を抜け出してどこかへ出かけているのには理由がある。

本作の出演が決まり、ドキドキしたと元気に話す長澤は、「うれしかったと同時に役への真剣さと愛着が日を追うごとに増していくのを体感しました」とベテラン俳優も顔負けの感想を述べ、さらに「現場でも強く感じた、長久監督の底抜けな明るさと寄り添う優しさがあふれ出ている作品になっていると思います。ほかのスタッフの方々も皆さんすてきな方ばかりで、楽しかった思い出しかないです!」と目を輝かせる。加えて「こんなにも最高なキャストさん、監督、スタッフさんたちに囲まれたら『絶対面白い作品になる! 』と思っ ています。 皆さまに見ていただける日が今からとっても待ち遠しいです!」と声を弾ませた。

桜田たちが暮らすひなびたそば店の主・四ノ宮克子に扮(ふん)するのは、柔らかい雰囲気で作品を彩る草村礼子。優しくおおらかで、幽霊たちの分の食事も用意するなど“幽霊家族”の存在を認識し、共に暮らすことを楽しんでいるようにも見えるが、霊感があるのかどうかは謎という役どころだ。

そして、誰もが知る歴史上の偉人、織田信長や豊臣秀吉に仕えた茶道の祖である千利休の幽霊役は、連ドラのレギュラー出演が初となる三遊亭好楽が務める。天正19年に切腹して以来、この世に居続けている利休は、スマートフォンも楽々と使いこなし、現代の暮らしを楽しんでいるというキャラクター。成仏する気がさらさらなく、常に達観している利休は、共に暮らす桜田たちをどっしり構えて見守る頼もしい存在でもある。

「千利休役は好楽さんしかいない」という長久監督の声にだまされて出演したという好楽は、「私のセリフを言うと、監督は『いいね、素晴らしい棒読みですね』と、全く褒めていない声なのに気分よくやれたのは、才能豊かな若い監督のマジック」と言い、人間の「死」に触れて「死は誰でもやってくること。それに対してどういう人生を送るのか? そういうテーマの作品なのではないでしょうか」とテーマを伝えた。

そんな個性豊かな俳優陣がそろった本作の劇中音楽を手掛けるのは、若者を中心に絶大な支持を集めるシンガー・ソングライターの長谷川白紙。そして、主題歌には1967年にリリースされ大ヒットしたザ・フォーク・クルセダーズの楽曲を長谷川がアレンジした「帰って来たヨッパライ」が起用された。このたび、長谷川が大胆に現代風にリメークした主題歌を初解禁。長久監督ならではの映像世界と、長谷川が作り出す楽曲の数々が絶妙に混ざり合い作りだす唯一無二のドラマの最新予告映像も公開され、一足先にその世界観を垣間見ることができる。

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