〈高校野球石川大会〉 金沢商、29点圧勝 大聖寺、延長で鵬学園破る

延長十回に5点目のホームを踏んだ大聖寺の白井

  ●井高(金沢商)4二塁打の大暴れ

 第105回全国高校野球選手権石川大会第2日(12日・金沢市の県立野球場)1回戦2試合が行われ、金沢商は穴水・宝達・松任・加賀の合同チームに29-0で五回コールド勝ち、大聖寺は鵬学園を延長十回タイブレークの末、5-3で下した。第3試合・金沢―小松は雨で13日に順延となった。

  ●井高「振り切った」 金沢商、新記録の10二塁打

 24安打29得点で大勝した金沢商は10本の二塁打を放ち、大会最多記録を5年ぶりに1本更新した。5番・井高翠(2年)は4本の二塁打を放ち、5打数4安打8打点。「強い打球と思って振り切った結果」と胸を張った。

 初回は6番・前萩麻(3年)が自身4本目となる大会第1号のランニングホームランを放つなど打者一巡の猛攻で一挙13点。前は「三塁打かと思った。ラッキーです」と笑った。

 春から甲子園経験のある県外校と練習試合で鍛えてきた。山岸翔斗主将は「記録に出ないエラーも多くあったので、もっと細かいところを詰めていきたい」と気を引き締めた。

  ●荒谷勝ち越し犠飛 九回追いつかれても「想定内」と結束

 接戦をものにした大聖寺は土砂降りの中、笑顔で校歌を高らかに歌った。山本潤平監督は「今まで一番の試合をしてくれた。雨が気にならないくらい興奮した」と選手をたたえた。

 延長十回1死一、三塁で2番・荒谷夢月(むつき)(3年)が勝ち越しの犠飛。初回には先制本塁打を放ち、2安打2打点で打線をけん引した。

 今年のテーマは「エンジョイベースボール」。九回に追いつかれても「想定内」「ここから」と声を掛け合った。荒谷は「明るさがチームに余裕を生み出した」と胸を張った。

4本の二塁打を放った金沢商の井高=金沢市の石川県立野球場

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