オレイン酸×酢のW効果 血圧下げる「酢ピーナッツ」

朝食べると血糖値上昇を一日中抑制する効果が

夏は暑い屋外から冷房の効いた屋内に入ると血圧が上がりやすく、さらに発汗で水分が不足すると血液の流れが悪くなり、血圧が上がりやすくなる。

そこでおすすめしたい食材がピーナッツだ。

先ごろ、「ピーナッツは血管を健康にして死亡率を飛躍的に下げる食材」だと発表したのは、アメリカのハーバード大学。12万人を30年調査した研究で、1日28g以上のピーナッツを週2回以上食べている人は、食べていない人より死亡リスクが約15%も減少することが判明したという。

ピーナッツは、血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らして動脈硬化などを予防するオレイン酸・リノール酸を多く含む。

また、全身の血管を強くしなやかにする働きのあるパルミチン酸、αリノレン酸も含み、脳出血や心臓病などの予防にも効果がある。

生活習慣病を予防する、ダイエット・美容効果があるなど、ピーナッツが優秀な食品であることがわかってきているのだ。
食のアドバイザーで栄養士の成田和子さんはこう話す。

「高血圧は血管の収縮や塩分のとりすぎが原因であることが多いのですが、ピーナッツの皮の部分には、血管を拡張するポリフェノールが含有。また、余分な塩分を外に出すカリウムなども多く含みます。

これら多くのパワーを生かすには、ピーナッツは薄皮付きで食べてください」

■朝食べると血糖値上昇を一日中抑制する効果が

このピーナッツを酢と組み合わせると、高い相乗効果で高血圧を予防できるという。酢に含まれる酢酸には血管を拡張し、血圧を下げる働きがあるからだ。

「薄皮付きピーナッツを酢に3日ほど漬けた酢ピーナッツは、健康効果の高い一品です。薄皮もまろやかでおいしくいただけますのでお試しを」(成田さん、以下同)

なお酢ピーナッツの材料は、薄皮付きピーナッツ(無塩)…適量 酢(醸造酢)…適量 はちみつ…お好みでの3つ。

作り方は簡単だ。フタ付きでガラス製の広口瓶にピーナッツを好みの量入れ、ピーナッツがひたひたになる分量の酢を注いで好みではちみつを入れる。これを3日ほど冷蔵庫に入れておくだけ。

「1日20粒程度を目安に1カ月以内に食べきってください。

なお、血糖値の上昇を予防するためにも、朝に食べるのがおすすめです。朝食べると血糖値の上昇を一日中抑制できます。

ただ、一度に20粒は多いと感じるなら2回に分けて食べてもOK。酢とピーナッツは味の相性もよく、私もこの酢ピーナッツを毎日食べていますが、おかげで血圧は安定しています」

ピーナッツに含まれるレシチンは認知症予防にもよいといわれている。レシチンは神経伝達物質のアセチルコリンを作り出し、脳の細胞の働きを活発にするのだ。

あなたも酢ピーナッツで高血圧を予防&健康をキープしよう。

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