暑さ対策 薬局が避暑地に 墨田区内31カ所で無料開放

墨田区では街中に避暑地を作る取り組みを始めています。活用したのは、薬局です。

記者:「こちらの薬局ののぼりには、"ひと涼みスポット薬局”と書かれています」

住民の暑さ対策として墨田区が6月から始めたのは、薬局を休憩所として活用する取り組みです。区内31か所の薬局で、立ち寄った人が自由に休憩できます。水分補給のための麦茶や塩分を補給するためのアメ、冷しタオルなども常備されています。

利用者:「やっぱりこういう所があったら、調子悪いなぁなんて思った時にここへ入って涼んで麦茶いただいたり、気分転換になったりしていいんじゃないですか」

区の薬剤師協会の発案をきっかけに始まったこの取り組み。薬局ならではのメリットがあるようです。

薬局:「まずは、数ありますよね。それから、椅子があってトイレがあるっていうところ。ちょうど休憩するにはいいと思います、あるものを活用して出来るっていうのはメリットだなって思います」

さらに墨田区では、薬局以外にも15の公共施設を「涼み処」として開放していて、区内全域で熱中症予防の取り組みが広がっています。

温暖化の影響もあり災害級の暑さという表現が定着する中で、都内の各自治体で猛暑の中で暑さをしのぐ「クーリングシェルター」を設置する動きが広がっています。墨田区の「ひと涼みスポット薬局」や世田谷区の「お休み処」など、公共施設だけでなく、薬局など地域の民間企業とも協力しながら、外出中に誰でも冷房の効いた室内で休憩できる場所が用意されています。

そして、八王子市でも2012年から誰でも涼めるスペースの確保を行っていますが、例年7月半ばに設置しているため、7月12日はまだサービスの開始前でした。八王子市の担当者は、「サービスの開始前でも、図書館や市役所などは冷房も効いていて冷水器も設置してあるので、どんどん活用してほしい」と話していました。

こうしたクーリングシェルターは法律の改正によって、来年にも全国全ての自治体での設置が義務化されます。新たに設定される「熱中症特別警戒情報」が発表された際には住民にシェルターを開放しなければいけなくなりますが、夜間や休日の対応など課題も残っています。

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