「いま僕はココにいます」Vol.171 米国編

今田竜二さん(中)、小平智(右)と米国で再開しました!

人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・30歳。2012年のプロデビューから活躍の場を海の向こうに求め、キャリアで足を運んだ国と地域の数は実に70に到達した。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。

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プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕はレキシントンにいます。

大西洋を渡って米国へ

今週は米国のケンタッキー州で「バーバゾル選手権」に出場します。欧州ツアー(DPワールドツアー)とPGAツアーの共催試合。英国で行われる、同じく欧米ツアーを兼ねた「ジェネシス スコットランドオープン」と一緒の週に開催されます。

次週の「バラクーダ選手権」(カリフォルニア州タホマウンテンクラブ)と合わせて2連戦。米国本土での公式戦は2015年の「全米オープン」以来、実に8年ぶりになりました。プライベートでも20年2月にカリフォルニア州にあるタイトリストのテストセンターを訪れたのが最後。コロナ禍もあって、すっかりご無沙汰です。

チームのみんなで

久々の米国でうれしい再会がありました。今田竜二選手は僕が高校時代、年に一度、フロリダ州で合宿をしていたときにお世話になった、言わずと知れたPGAツアー選手。よく一緒に練習もしてもらい、高校卒業後の進路についても相談を受けてもらっていました。

ケンタッキー州のコース。イリノイ州シカゴから車で到着

プロになるか、米国の大学に進むか…。今田選手の話を聞きながら、主に英語の勉強のため1年近くゴルフの試合に出られなくなることもキャリアにとってはキツイと考えて、18歳でプロ転向。今思えば、ターニングポイントのひとつと言って間違いありません。

初めて来たキーントレースGC

そしてほぼ同じ時期、ナショナルチームの遠征中に同じ部屋で過ごした小平智選手とも再会です。僕が高校2年生、小平さんが大学2年生のときに一緒に「世界アマチュア選手権」に出場。日本ツアーの予選会を受けたのも1年違うだけで、今もオフには必ず会うような数少ない先輩プロです。

今田さん、小平さんと火曜日(11日)に練習ラウンドをしている最中、「ワンチャン、試合も一緒だったら面白いね」と話していて、発表された予選の組み合わせを見たら、ホントに小平さんと同組に! 海外で一緒に試合に出るのも、18年の「全英オープン」以来なのに…。最後に公式戦で同じグループで回った大会も、もはや思い出せません。

チーム旅人

小平さんがPGAツアーに、僕が欧州ツアーに参戦し始めたのも、ほぼ同じ時期。海外ツアーに参戦していないと感じられない色々な気持ちをシェアできる、数少ない兄弟のような関係です。

今回は5年ぶりに米国に来たことよりも、自分の高校時代を知っている2人の先輩と一緒に過ごせることをうれしく思います。昔話も、思い出話もいっぱい。最近は年下の選手といることが多いので、なんだか新鮮です。

来週も米国でプレーします

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