プロレスラー・五所川原吾作さんが屋台開店「ファンが根付く場所に」 青森・弘前市

自分の店で看板メニューの焼酎のホッピー割りをアピールする吾作さん

 青森県五所川原市生まれ、黒石市育ちのプロレスラー五所川原吾作さん(46)=弘前市在住=が7日、同市百石町の屋台村・かだれ横丁の中に店を開いた。「だいぶ体にガタがきた」と自分の人生を見据えての決断だが、10月にデビュー30周年大会を計画するなど、まだ闘志は衰えない。

 184センチ、108キロの巨体が屋台の中で動く。程なく出てきたのは焼酎のホッピー割り。午後5時過ぎ、「ホッピー道場539」がスタートを切った。

 店を開いたのは、知人に「横丁のスペースが空いているのでやってみないか」と誘われたのがきっかけ。これまでプロレスを軸に生き、これからもそうするつもりだが、「プロレス文化がこの地に根付いていくための場所にもなれば」と決めた。

 振り返ればあっという間の30年だった。吾作さんが入団したのは「FMW」。大仁田厚選手らによる「電流爆破マッチ」などで一世を風靡(ふうび)した。デビューは1993年11月。団体は過激路線をひた走り勢いがあったが、2002年に終わりを迎えた。

 その後も他団体のリングに上がり続けてきた。自分の店の開店を目前に控えた2日も、名古屋市での大会に参加した。大きなけがもなく、無事に門出の日を迎えることができた。

 日替わりのちゃんこ鍋と牛もつ煮込みが看板メニュー。営業時間は午後5時ごろから「お客さんがいるまで」、定休日は「これから考える」とまだ手探りの状態だ。「店もプロレスも細く長く続けていきたい。プロレスがいろんな人に根付いていけば」とファン拡大に意気込みを見せた。

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