FC東京がサポーターの問題行動を報告…スタンドでの花火や発煙筒は特定できず、試合前には看板に生卵投げつけ器物損壊の被害届も

[写真:©︎J.LEAGUE]

FC東京は13日、12日に行われた第103回天皇杯3回戦の東京ヴェルディ戦で起こった事象について報告。厳正な対処を進めるとした。

天皇杯3回戦では、東京ヴェルディと味の素スタジアムで対戦。12年ぶりの“東京ダービー”となり、大きな盛り上がりを見せた中、試合前と試合中にサポーターによる問題行動が発生していた。

1つは試合前。味の素スタジアムの最寄駅である飛田給駅の私有地に設置されている企業広告看板への器物損壊問題だ。

東京ヴェルディのスポンサーでもあるゼビオグループの看板だったが、張り紙がなされたほか、生卵が投げつけられる事態に。SNS上でその様子が出回り、大きな騒ぎとなり、FC東京も「注意喚起」を行っていた。

FC東京は「本件はすでに看板の所有者、広告主より警察への被害届が提出されており、付近の店舗や駅前ロータリーの防犯カメラの映像解析等により警察の捜査が進められております」と発表。また、「スタジアム通りの公共設置物やスタジアム敷地内への無許可の貼り紙も確認されております。近隣住民よりクラブおよび調布市に苦情が入り、急きょFC東京クラブスタッフや警備員による見回りと貼り紙撤去を実施いたしました」と報告。「上記の事象はスタジアムにおける運営管理規定外ではございますが、FC東京としても試合を運営する上でスタジアム近隣の方々のご協力、ご理解は不可欠であり、捜査協力を求められた場合には協力を行ってまいります」と、犯人特定に向けて動いているという。

また、試合前のスタンドでは発煙筒や花火が使用されたことも発覚。FC東京側ゴール裏自由席スタンド内で、火薬類等危険物の持ち込みおよび使用があったという。

クラブは「JFAが定める運営管理規定第4条(禁止行為)第2項に違反しており、決して許される行為ではありません。事象を把握した時点(試合開始前)から監視カメラ映像等での確認を実施いたしました。また試合後まで継続的に、危険物が使用されたと思われる位置をFC東京クラブスタッフおよび警備により監視し、さらに試合後に同位置に近い一部の観戦者に聞き取り調査を行いました」としているが、「現時点で実行者の特定には至っておりません。現在も継続して調査を行っており、一刻でも早い実行者の特定と、厳正な対処を進めてまいります」と、犯人特定に動いているとした。

クラブは改めて注意喚起している。

「FC東京では、スタジアムのご来場者に安全で快適な試合観戦体験を提供するために、試合運営管理規定に基づいた観戦ルールの周知および遵守徹底に、より一層努めてまいります。また、調布市やスタジアム近隣のみなさまとのさらなる協議、連携により、地域と一体となった安全・安心な試合運営をこれまで以上に進めてまいります。みなさまのご理解とご協力をよろしくお願いいたします」

ダービーを前に熱くなることはよくあることだが、ルールを逸脱した行為は許されるものではない。これには、同じFC東京を応援する人々からも多くの批判的な声が寄せられており、どのような処分が下るのか。再発防止に動く必要がある。

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