全国高校野球選手権大分大会 表紙を飾った松平瑠依(藤蔭3年) 【大分県】

「たくさんの方に見てもらえることがうれしい」。第105回全国高校野球選手権大分大会の大会パンフレット表紙原画で、松平瑠依(藤蔭3年)の「夢」と題した作品が最優秀賞に選ばれた。この知らせは野球部の立川一郎部長から聞いた。「最初は信じられなかった。最優秀賞が表紙になると聞いてうれしさが倍増した」と喜びをかみしめた。

高校では美術部に所属する松平は、これまで大分県交通安全ポスターコンクールの優秀賞に選ばれるなどポスターデザインを得意としていた。今回、大会パンフレット表紙原画募集の話を聞いて、投手をスポットに構図を考えるか、打者なのか走者なのかを考えた。悩んだ末に投手に決めたのは、ボールを握る後ろ姿の画角が浮かんだからだ。募集締切の2日前に下絵を描き、スマホのアプリで色付けして仕上げた。いつも使っていたタブレットが壊れていたので急きょスマホを使用することになったが、「満足のできる作品になった」。

大会パンフレット表紙原画で最優秀賞を受賞した

クラスメートには今大会ナンバーワン投手との呼び声が高く、プロ野球のスカウトが注目する松石信八がいる。「普段はクラスの人気者で面白い人だが、野球になると変わる。3年間一緒のクラスで、甲子園を目指して頑張る姿を見てきた。対戦相手がびっくりするような投球をしてほしい」とエールを送る。

今後は「趣味で絵を描ければいい。会計の仕事に携わる仕事をしたい」という。これまでスポーツに対し興味がある方ではなかったが、今年の夏は球児が「夢」を追う姿を見届けるつもりだ。

選手に「悔いのないプレーをしてほしい」とエールを送った

(柚野真也)

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