原因不明で昨年は全滅 京都・宇治の万福寺、ハスが果たした復活劇に「別世界」と住民驚き

昨年は全く咲かなかったが、植え替えたことで今年は多くの花を見せている放生池のハス(宇治市五ケ庄・万福寺)

 京都府宇治市五ケ庄の黄檗宗大本山・万福寺で、放生池のハスの花が次々と開花し、薄いピンクや白色の大輪が咲き誇っている。「昨年は一つも咲かなかったのに、今年は別世界のよう」と地域住民らを驚かせている。

 放生池は、楼門造りの重要文化財・三門の正面にある。同寺によると、昨年はハスの茎や葉が水面に一つも出ず、花が咲く前に全滅してしまった。原因は不明という。

 「きれいな花をまた見たい」という地域住民らの声を受けて今春、境内にある鉢で育てていたハスの一部を試しに池に植え替えたところ、ハス畑が見事に「復活」した。

 現在は花とつぼみが100以上出ており、住民や観光客が池にカメラを向けるなどして美しい光景を楽しんでいる。見頃は8月中旬までの見通し。三門までは拝観料が不要。

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