世界1位アルカラス、ルーネとの20歳対決を制してウィンブルドン初の4強「夢のようだ」

将来のテニス界を担う20歳対決はアルカラスに軍配

現地7月12日、「ウィンブルドン」男子シングルス準々決勝が行われ、第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク1位)と第6シードのホルガー・ルーネ(デンマーク/同6位)の20歳同士の対決は、7-6(3)、6-4、6-4でアルカラスに軍配。全仏オープンに続いて準決勝進出を果たした。

今大会の前哨戦「シンチ選手権」(イギリス・ロンドン/ATP500)において芝大会で初めてのタイトルを手にした20歳のアルカラス。徐々に芝コートにも順応し、今大会4回戦では2021年のファイナリストであるマッテオ・ベレッティーニ(イタリア/同38位)を下してベスト8入りを果たした。

迎えた準々決勝の相手は、ジュニア時代から共に戦ってきたルーネ。これからのテニス界を担う20歳同士の対決となった一戦は、試合序盤はルーネの方が伸び伸びプレーしているように見えたが、次第にアルカラスの動きが良くなり、互いにサービスキープが続く。

大事な第1セットの行方を左右するタイブレークでは、ルーネの痛恨のダブルフォールトでアルカラスがリード。そして6-3でバックハンドのリターンエースを奪って、アルカラスがセットを奪取し雄叫びを上げた。

これでプレッシャーから解放されたか、アルカラスは順調にサービスゲームをキープ。ショットの精度が上がり、ミスのないプレーでルーネの攻撃パターンをなくして、第2、第3セットと1度ずつブレークに成功しストレートで勝利を収めた。

試合後、「ウィンブルドンで準決勝を戦えるなんて夢のようだ。今は本当に素晴らしい気分だ。この瞬間を楽しみたい」と語ったアルカラス。ジュニア時代から何度も対戦してきたルーネを相手にすることは「簡単なことではなかった」と振り返った。

「第1セットは本当にタフだった。緊張して全然コントロールできなかった。大事なのは感情を切り替えること。第1セットが終わって、緊張がほぐれ、試合を楽しむために大きく叫んだのはとても助けになった」と最初のセットを取れたことがこの試合に勝つために大きな要素だったと述べている。

準決勝では、第3シードのダニール・メドベデフ(同3位)と対戦する。アルカラスにとっては初めてのウィンブルドンとなった2021年大会で敗れた相手だ。「彼は芝の上で素晴らしいプレーをしている。今年も活躍しているし、僕はここでの最初の敗戦から学ばなければいけない。でも、準決勝は楽しむよ。今は自信を持ってプレーできているし、いい試合になると思う」とチャレンジャーの精神で戦いたいとした。

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