法人の防衛増税24年見送り 所得・たばこ2税も回避濃厚

記者団の取材に応じる自民党税制調査会の宮沢洋一会長=13日午後、東京・永田町の党本部

 自民党税制調査会の宮沢洋一会長は13日、非公式の幹部会合を党本部で開いた後に記者団の取材に応じ、防衛力強化のための増税のうち2024年の法人税増税は「無理だということを確認した」と語った。同じく防衛増税の税目に掲げる所得、たばこの2税については「そこまで細かい話はしていない」としたが、与党内で先送りを求める意見が強く、24年の増税は回避して25年以降とする公算が大きい。

 法人税に関し、宮沢氏は今後税調で議論しても法案提出が24年の通常国会になり、3月に成立しても4月の会計年度開始に合わせて法人税の増税を実施するのは「あまりに準備期間がない」と述べた。3月期決算の企業が多いことを理由に24年秋からの実施も否定した。早くても25年4月以降となる。

 宮沢氏は「昨年暮れの段階では、早ければ夏に税調を開いて秋の臨時国会で税法を通せば24年4月から法人税を上げることも可能だという状況だったが、スケジュール的には相当きついという意見を共有した」と述べた。

自民党本部

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