「勇者王ガオガイガー」25周年展、米たにヨシトモ監督「企画だけで終わったものも」貴重な展示の数々

サンライズアニメの勇者シリーズ人気作「勇者王ガオガイガー」25周年記念展の開幕を翌日に控えた13日、都内の西武渋谷店モヴィーダ館6階の特設会場で内覧会が行われ、米たにヨシトモ監督(60)が取材に応じた。

テレビアニメの「笑ゥせぇるすまん」「食戟のソーマ」、劇場版の「TIGER & BUNNY」「2112年 ドラえもん誕生」 などを手がけてきた米たに監督。中でもガオガイガーは小説、コミック、ゲームなど現在も様々な形で派生作品が登場し続け、ライフワークともいえる作品に育った。

米たに監督は「今年で還暦なので、祝ってくれているのかな。立体物のツールを直に見てもらういい機会。当時のスタッフしか知らないもの、実際には作られなかったものもある。子どもの頃楽しかったものの新たな一面を見てもらえれば、価値はあると思います」と呼びかけた。

当時の資料や数多くの玩具、フィギュアの展示に加え、勇者王になりきれるフォトスポットを設置。幻に終わった「スターガオガイガーの歌」の歌詞、今年3月に死去しキャラクターデザインを務めた木村貴宏さんから贈られたカラー色紙など、米たに監督の私物も公開された。金メッキのガオガイガー、銀メッキのキングジェイダーの超合金は当時のプレゼント企画で特別製作されたもの。「(公には)残っていなくて、僕は協力していたので現物支給で持っていた。人にあげたんですけど、展示会のため一回返していただきました」と笑った。

特大のゴルディオンハンマー、新作ジオラマ、木村さんへのメッセージボードなども展開。「企画だけで終わったものもいっぱい飾っています。ワニ型の潜水艦とか、自分でも忘れていたラフ画があります」と話し、思い入れ深い幻の企画として「スターガオガイガーですね。最初はシルベスターガオーでしたが名前が長すぎるというので下の名前でスターガオーになりました。合体するとスターガオガイガーになる。ラフ画を描いたことがあるので、別の機会で何かしらを出せたら」と今後の夢に掲げた。

ブロウクンマグナム、ディバイディングドライバーなどのメカツールは立体物として登場。「体感型の展示物があり、来ないと楽しめない展示物をコンセプトにしています」と語った米たに監督。会期は今月30日まで。展示物の一部入れ替えも予定されている。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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