処理水放出で香港が宮城県など10都県の海産物輸入禁止を表明

香港政府は処理水が放出された場合、宮城県を含む10都県の水産物の輸入を禁止すると発表しました。宮城県の水産関係者は影響を懸念しています。

香港政府は12日、福島第一原発から処理水が海洋放出された場合、宮城県や福島県、東京都など10都県の水産物の輸入を直ちに禁止すると発表しました。

冷凍冷蔵した水産物や、海藻類、海塩なども対象だということです。

日本の水産物の香港への輸出額は、中国に次いで2番目に多い約755億円で、輸出全体の2割を占めています。

宮城県石巻市の水産加工会社、ヤマナカでは養殖のホタテやカキを自社工場で加工し、香港やベトナムなど5カ国に輸出しています。

香港へは毎週出荷しているホタテに加え、6月には初めてカキの輸出にこぎつけたばかりです。

ヤマナカ千葉賢也社長「いざこれからというところで、こういった報道というのは我々に対しての影響は結構大きいところはあるのかなと思っています。(国が)しっかり安全ですよと、それを勧めることで各国のお客様に安全性をアピールできる機会になると思う」

宮城県からはカキやホタテ、鮮魚などが輸出されていて、香港政府の対応に村井知事は「非常に残念に思う」と述べました。

村井知事「香港政府に対しまして、日本政府が(海洋放出の安全性を)責任を持って、しっかりと説明をし理解をしてもらうよう努めていただきいと思います」

香港政府に対し松野官房長官は「極めて遺憾。科学的根拠に基づき規制の早期撤廃及びさらなる規制強化を行わないことを強く求めていく」と話しています。

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