【超ストレスフリーなベイトリール】圧倒的な軽さと耐久性を誇る『ゼノン(アブガルシア)』の使い分けを加木屋守が徹底解説!

アブガルシアのフラッグシップリール『ZENON』。最初のスピニングが発表されたときには、その風貌と驚愕の軽さにバス業界は大きくザワついた。そして、それに続けとばかりに発表されたベイトは…これまた超驚愕の自重135g!(※最軽量モデルのMG7) タイプもビースト、MG7、そしてLTXの3種類が用意され、バスフィッシングのほぼすべてを網羅できるラインナップとなっている。そんなZENONのベイトリールを、プロスタッフの加木屋守氏が超正直インプレ! ZENONの“ベイト”の本当の姿が露わになる!!

●文:ルアマガプラス編集部

日本のオカッパリからアメリカのトーナメントまで。世界を駆ける中京の星!

加木屋守(かぎや・まもる)

愛知県のため池オカッパリで才能を表し、その実力が周辺アングラーに認められメディア活動を開始。マーモの愛称で親しまれ、その明るいキャラクターで多くのファンを獲得。トーナメントではJBトップ50やバスマスターオープンに参戦したりと活躍の場は広い。正確無比なキャスティングスキルを持ち、2020年に初代投王を戴冠。オカッパリでは五三川、大江川、油ヶ淵をメインに活動。

まずはモンスターフィッシュ対応の質実剛健リールの代名詞であるビースト仕様から。先代のレボ・ビーストからはコンセプトも大きく変化しているようだ。

ベイトリール ゼノン ビースト9 (ZENON BEAST9) 右巻き ソルトウォーター対応

  • 自重:195g
  • ギア比:9.5:1
  • スプール経/幅:32mm/22mm

マーモ「先代のレボ・ビーストと比較して圧倒的にコンパクトです。しかも自重は195gと、レボ・ビーストの270gから異常なほどに軽量化されている。これだけコンパクトだと糸巻量が気になるところですが、レボ・ビーストが34mmのスプール径で30lbを100m巻けたところ、ZENONビーストは32mmで16lbが100m巻ける」

マーモ「つまり、同じビーストでも得意とする部分が変わったということです。レボ・ビーストでは太いラインでロングキャスト&グリグリ巻くパワフルな釣りだったのに対し、新しいZENONビーストはよりテクニカルなスタイル。例えばビッグベイトの釣りでも最近はカバー周りや小場所でのデッドウォークなど、キャストもアクションもアングラーのスキルが試される釣りが多くなってきていて、そういう小技を効かせた釣りに特化しています。ギア比は6と9の2タイプを用意しているので、クランキングで攻めたいなら6、シュート&ピックアップを繰り返すハイテンポな釣りなら9というふうに使い分けるといいでしょう」

次はZENONベイトシリーズの中核となるMG7。あまりのコンパクトさ&軽さに「…大丈夫か!?」と心配になってしまいそうだが、加木屋さんは使い慣れた“あのリール”と使用感が重なるようだ。

ベイトリール ゼノン MG7 (ZENON MG7) 右巻き

  • 自重:135g
  • ギア比:7.5:1
  • スプール経/幅:30mm/22mm

マーモ「まずは何と言っても135gという軽さでしょう。僕がこれまでメインに使っていたロキサーニも188gと軽量なんですが、それよりも53gも軽い! そしてコンパクト化もさらに進んでいて、パーミングすると手のひらの中にスッポリと収まってしまいます。それだけに1日中キャスト&リトリーブを繰り返しても、疲労感はかなり少ないはずです」

マーモ「そして、フォルムがロキサーニと似ているだけに、初めてZENONを使ったときも違和感はまったくなかったのは印象的でした。ギア比が7.5で最大ライン巻き取り長が71cmというバーサタイルな設定なだけに、限られたタックル数でこなすオカッパリには出番の多いリールだと思います。ロープロファイル化を大幅に促進させただけにスプール径は30mmと小さいですが、12lbラインを100m巻けるのでキャパシティも十分だと思います」

最後はベイトフィネス専用のLTX。以前の愛機であるレボLTXと比較して、その使用感を語ってくれた。

ベイトリール ゼノン LTX (ZENON LTX) 右巻き ソルトウォーター対応 ベイトフィネスモデル

  • 自重:150g
  • ギア比:8.3:1
  • スプール経/幅:30mm/22mm

マーモ「以前のレボLTXはKTFチューンを施してノーマルよりも軽いルアーが飛ばせるようにしていましたが、ZENON LTXはさらに軽いルアーがノーマルの状態でも、よりバックラッシュを抑えて飛ばせるようになった。だからカバーの奥の奥までスモラバなどのライトルアーをネジ込むことが、これまで以上にイージーになっています」

マーモ「また、基本的なフォルムはMG7と一緒でスプール径も同じ30mmなので、持ち替えても握り方などを気にせず使えるというストレスのなさも大きな武器ですね。現代のバスフィッシングはかつてないほどセンシティブなゲームになっているので、ちょっとした感覚のズレも命取りになりますから、同じ感覚で使い続けられるというのは、集中力を保つという意味でも“性能アップ”だと思います」

最後に、改めてZENONベイトリールの“推し”を強調して、締めていただいた。

マーモ「とにかく軽くてコンパクト。日の出~日の入りまで1日中使い続けても、体力の消費量は明らかに減っています。特にオカッパリのように釣り歩くゲームには影響が大きいと思います。また、耐久性にも優れていて、長期間にわたって使い倒せるリールなので結果的にはコスパも高いのではないでしょうか。

もうZENONがあれば他のタックルはいらな…いというわけではなく、僕の場合ならレボやロキサーニがそうなんですが、これまでのタックルと使い分けることで、リールも含めた最新タックルの進化を体感しながら楽しむことができると思います。ぜひ、ZENONのベイトリールにチャレンジしてみてください!」

「マーモチャンネル」での解説動画も要必見です!

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