カージナルスはトレード市場で売り手 来季見据えチーム立て直し

継続中の記録としてはナショナル・リーグでは最長となる15年連続レギュラーシーズン勝ち越しをマークしているカージナルスだが、今季は38勝52敗で前半戦を終了。1990年以来33年ぶりとなるシーズン90敗以上のペースで黒星を重ねている。地区首位のレッズから11.5ゲーム、ワイルドカード圏内から11ゲームも離されるなか、ジョン・モゼリアック編成本部長は「諦めたわけではない」と前置きしつつも「誰かをトレードすることになるだろう」とトレード・デッドラインで売り手に回ることを示唆。来季に向けてチームの立て直しを図ることになりそうだ。

モゼリアック編成本部長の発言を受け、MLB公式サイトではマーク・フェインサンド記者がカージナルスの状況を分析。ノーラン・アレナドとポール・ゴールドシュミットの両主砲については「モゼリアック編成本部長が来季再びポストシーズン進出を目指すのであれば、彼ら2人をトレードする理由はない」とし、2人のスーパースターのトレードに関して否定的な見解を示している。モゼリアック編成本部長は「トレードで2024年にチームを助けてくれる選手を獲得したい」と話しており、アレナドとゴールドシュミットを放出して本格的なチーム再建に乗り出す可能性は低そうだ。

となると、カージナルスのトレード・デッドラインでの動きは、今季限りでFAとなる選手のトレードがメインとなる。先発ではジョーダン・モンゴメリーとジャック・フラハティ、救援ではジョーダン・ヒックスに他球団からの関心が集まることが予想されている。また、2年分の球団オプションを残しているポール・デヨングも有望株メイソン・ウィンがマイナーAAA級で着実に結果を残しており、今季終了後にオプション破棄の可能性が高いため、その前にトレードに出される可能性がある。外野手が人員過多となっていることを考えると、来季まで保有権があるタイラー・オニールも人員整理の対象となるだろう。

カージナルスはこれらの選手を放出し、今後のチームの助けになりそうな選手を獲得することができるのか。売り手という不慣れなポジションに回ることになったモゼリアック編成本部長の手腕が試される。

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