エンゼルス・大谷のFA争奪戦 最有力候補はやはりドジャースか

ドジャースは大谷翔平(エンゼルス)の高校時代から獲得に興味を示していたが、大谷が初めてFAとなる今オフ、いよいよ大谷獲得が実現するかもしれない。地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のホルヘ・カスティーヨ記者によると、球団関係者や代理人など、多くの人々のあいだで大谷争奪戦の勝者はドジャースが最有力と考えられているという。ドジャースのある選手は「我々のチームは巨大なオファーをするだろうね」とコメント。多くの人々の予想通り、大谷はドジャー・ブルーのユニフォームに袖を通すことになるのだろうか。

カスティーヨ記者は「ロサンゼルス・タイムズ」の記事のなかで、タンパリングのルールに抵触するのを避けるために匿名を条件に話してくれたあるライバル球団幹部の話として「大谷はドジャースに行くだろう。寿司のディナーを賭けてもいい」というコメントを紹介。カスティーヨ記者によると、この球団幹部以外にも3人の幹部が「ドジャースとその他大勢の争いになる」との見解を示し、匿名を条件に話してくれた複数の代理人たちも「ドジャースが最有力」という見解に同意したようだ。

ドジャースの大谷獲得に向けた動きは、大谷が高校3年生だった2012年までさかのぼる。このとき、MLBの各球団は大谷を投手としてしか見ておらず、大谷は北海道日本ハムファイターズに入団して二刀流選手としてプレーすることになった。5年後、大谷がMLB移籍を目指した際、ドジャースも獲得に乗り出したが、当時ナショナル・リーグにはDH制がなく、大きなハンデに。デーブ・ロバーツ監督は当時のことを「獲得するためにできることは全てやった。でも、彼はDH制を希望した。それが譲れない条件だったんだ。我々のリーグにはDH制がなかった」と振り返っている。

結局、大谷はエンゼルスに入団し、今季がメジャー6年目のシーズンとなっている。MLBでは昨季からユニバーサルDHが採用されており、もはやドジャースに「DH制の有無」というハンデは存在しない。昨オフは大きな補強の大半を1年契約で済ませており、これを「大谷獲得に備えた準備」と見る球界関係者は非常に多い。フリオ・ウリアスとクレイトン・カーショウがFAとなり、ダスティン・メイも右肘の故障で来季の大半を欠場する見込みのため、ドジャースにとって、計算できる先発投手の補強は今オフの課題の1つでもある。

今季DHを務めているJ・D・マルティネスは1年契約のため、ドジャースは先発ローテーションの枠だけでなく、レギュラーDHの枠も空けることができる。ワールドシリーズ制覇を狙える強豪チームであること、温暖な西海岸のチームであること、豊富な資金力を有していることなど、それ以外の条件も全て揃っているように見えるが、大谷は多くの人々の予想通りにドジャース移籍を選択するのだろうか。

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