反撃バーディ→スーパーセーブ直後に…渋野日向子「流れ作りが下手くそ」

チャンスを生かせないシーンが散見された(撮影/亀山泰宏)

◇米国女子◇Danaオープン 初日(13日)◇ハイランドメドウズGC(オハイオ州)◇6642yd(パー71)

オーバーパーで折り返した後半1番、渋野日向子はセカンドをピン横に絡めて待望の初バーディを奪った。2番(パー3)は片手を離したアイアンショットが左のバンカーへ。右足を外に置く左下がりのライから、ギリギリの高さでアゴを越える低弾道のバンカーショットを見せて“ナイスパー”を拾った。

「1番でいい流れで(獲って)、2番もパーセーブできた」。自らも感じた反撃ムードの高まりは、3番で寸断された。好感触を残したアイアンが、わずかにショートして花道に止まった。パターと迷った末、ニアサイドのピンの手前、少しせり上がったエッジを警戒して選んだアプローチが強く入ってボギー。さらに5番から2連続ボギーを喫するなど「ホントに流れ作りが下手くそだなと思いました」と苦笑交じりに振り返る。

3番のアプローチがカップに蹴られてからボギーが重なった(撮影/亀山泰宏)

出だし2ホール連続でティショットの乱れからスコアを落とした前半も、その後はパッティング次第で取り返せる雰囲気があった。前週「全米女子オープン」ではペブルビーチの小さいグリーンにも苦戦して2日間36ホールのうち12ホールにとどまったパーオン成功も、この日だけで11ホール。バーディパットを打てる機会が増えた分、「チャンスが来ると『あっ、決めなきゃな』と思いながら…。1個入ってくれれば、というところを決め切ることができなかった。前半で流れを来させることは、絶対にできたと思う」

シーズン序盤に痛みが出た左手に負担をかけないスイングに取り組むショットは少しずつ前進も感じ取れる内容だが、リカバリーを含めてスコアをまとめ切れなかったショートゲームの課題も痛感。「なかなか(一気に)全てのことをオールマイティにできないキャラなんで。なんか、不器用だなって思います」とゲーム全体を見渡して唇をかむ。

初日3オーバー128位と苦しんだ(撮影/亀山泰宏)

初日は通算3オーバー128位。上位は伸ばし合いの様相を呈しており、予選通過にはトータルでアンダーパーまで巻き返すことが求められそうだ。「しっかり攻められるところは攻めていけたら。(その中で)一番やるべきことは忘れないようにしたい」。顔を上げて、午前8時10分(日本時間14日午後9時10分)と早朝スタートになる2日目を見据えた。(オハイオ州シルバニア/亀山泰宏)

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