不正免税取引で44億円追徴 都内の卸会社と輸出業者

 飲料水を化粧品と偽って仕入れ、海外に輸出する取引があったように見せかけて消費税の還付を不正に受けたとして、東京国税局が東京都新宿区の化粧品卸会社「雨辰」と輸出業者に計約44億円を追徴課税したことが14日、関係者への取材で分かった。

 関係者によると、雨辰は2021年11月までの2年間に、高級化粧品を約370億円で仕入れて複数の輸出業者に販売したと申告。業者は化粧品を香港に輸出したとして、消費税の免税対象になる輸出品に当たると申告し、一部は還付を受けた。

 だが国税局の調査で実際に仕入れたのは飲料水で、輸出も一部にとどまっていたことが発覚した。

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