「健康や仕事ができるありがたさ感じる」 乳がん経験者と医師、高校生に語る

生徒らに体験を語る今井さん(与謝野町三河内・宮津天橋高加悦谷学舎)

 がんを通して命の尊さを考える授業が京都府与謝野町の宮津天橋高加悦谷学舎であり、医師とがん経験者が健康で毎日を過ごす大切さについて1年生約60人に語りかけた。

 府立医科大北部医療センター(同町)の堅田和弘診療部長(53)が、がんは「日本人の2人に1人がかかる身近な病気」とし、適度な運動やバランスがとれた食事など健康的な生活習慣が予防につながることを話した。

 4年前に乳がんと診断された今井美鈴さん(46)=京都市=は左乳房を摘出し、リハビリに励んできた経験を振り返り、「友人の励ましで前向きになれた。健康の大切さや仕事ができるありがたさを感じている」と語った。また「健診は早期発見につながる。大人になったら受けてほしい。家族や大切な人にも伝えて」と訴えた。

 好井悠朱さん(15)は「がんを経験した人が感じたことや、生活習慣を見直す大切さがわかった」と話した。

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