公立夜間中学の授業体験会 岡山・後楽館中に25年開設予定

市教委職員から教わる授業体験会の参加者

 岡山市教委は13日、後楽館中(北区南方)に2025年4月の開設を予定している公立夜間中学の授業体験会を同中で開いた。夜間中の周知や需要の把握が目的で、さまざまな事情で義務教育を十分に受けられなかった人を中心に市内の9人が参加した。

 参加者は教員免許を持つ市教委の職員から社会と数学を教わった。社会では歴史や文化、食べ物といった観点から岡山の魅力を考え、後楽園、倉敷美観地区、ちらしずしなどを挙げた。数学では、四角形や五角形に線を引いて三角形に分けることで内角の和を求める方法を学習した。

 中学時代を外国で過ごしたという参加者(79)=中区=は「知らないことを学べるのはとてもうれしい。通ってみたいと思った」と話した。

 市教委が3月に策定した基本方針では、公立夜間中学の対象は岡山市か同市と協定を結ぶ市町の15歳以上で、中学校を卒業していない人、卒業していても不登校などを理由に学び直しを希望する人。入学は4月に限らず随時可能としている。

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