エンゼルスが大谷のトレードを検討か 後半戦最初の9試合がカギ

MLBネットワークのジョン・ポール・モロシ記者によると、前半戦最後の10試合で1勝9敗と失速し、借金1で前半戦を終えたエンゼルスは大谷翔平のトレードを検討する可能性があるようだ。モロシ記者によると、エンゼルスが大谷をトレードする際に対価として求めるレベルは「極めて高い」ものの、本拠地エンゼル・スタジアムで戦う後半戦最初の9試合の結果次第ではトレードへの動きが加速する可能性があるという。なお、エンゼルスは後半戦最初の9試合でアストロズ、ヤンキース、パイレーツと3試合ずつを戦う日程となっている。

大谷は今季終了後にFAとなる。エンゼルスが今季終了まで大谷をキープした場合、大谷がFAとなる際にクオリファイング・オファーが提示されることになるが、大谷が他球団と契約した場合にエンゼルスが得られるのはドラフトの補償指名権1つだけである。ポストシーズン進出の可能性が低くなった場合、来季以降を見据えて大谷をトレードし、若手有望株などの対価を得るのは正しい判断と言える。すでにヤンキースなどが興味を示していることが報じられているが、少なくとも今季終了までの数ヶ月間だけであれば、二刀流起用に伴う制約(中5日ローテや常時DH起用)などもそれほど大きな問題とはならないだろう。

別の視点から言えば、もし大谷がナ・リーグの球団にトレードされた場合、2年ぶり2度目のMVPを受賞する可能性や日本人選手として初となる本塁打王を獲得する可能性はかなり低くなる。各種アウォードや個人タイトルでは異なるリーグ間の成績は合算されないからだ。たとえば、過去には1997年にマーク・マグワイアが両リーグ最多の58本塁打を放ちながらもアスレチックからカージナルスとリーグを跨いで移籍したため、本塁打王のタイトルを獲得できなかったことがあった。MLB公式サイトの最新のMVP模擬投票で満票の1位に選ばれるなど、MVPレースの先頭を走っている大谷だが、ナ・リーグへ移籍した場合、ア・リーグのMVP争いからは脱落することになるだろう。

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