鎌倉二十四地蔵尊|霊場や御朱印、効率のいい巡り方を解説!

鎌倉二十四地蔵尊とは、お地蔵さまを設けている鎌倉市内のお寺を「霊場」として扱う札所のことです。

24ヶ所の霊場で参拝し、御朱印をいただくことで、胸に願いを秘めながら時間をすごすこととなります。

時間をかけて願いを叶えていきましょう!

鎌倉二十四地蔵尊の霊場

鎌倉二十四地蔵尊は、お地蔵さんが安置されている24ヶ所のお寺を巡る、鎌倉エリアのお遍路です。

坂東三十三観音は関東エリアに安置されている観音さまを巡るので、かなりの距離を移動することになります。

それに比べると鎌倉エリアで願いをおこし、かなえることができるので、巡礼しやすいお遍路といえます。鎌倉を知るいいきっかけとなるかもしれません。

札番寺院名御堂名所在地1番発願印 宝戒寺〈ほうかいじ〉子育経読地蔵尊小町3-5-222番来迎寺〈らいごうじ〉岩上地蔵尊材木座2-9-193番覚園寺〈かくおんじ〉黒地蔵尊二階堂4214番杉本寺〈すぎもとでら〉身代地蔵尊二階堂9035番光触寺〈こうそくじ〉塩嘗地蔵尊十二所7936番杉本寺〈すぎもとでら〉尼将軍地蔵尊二階堂9037番瑞泉寺 〈ずいせんじ〉どこもく地蔵尊二階堂7108番円応寺 〈えんのうじ〉詫言地蔵尊山ノ内15439番建長寺 〈けんちょうじ〉心平地蔵尊山ノ内810番建長寺 〈けんちょうじ〉済田地蔵尊山ノ内811番半僧坊 〈けんちょうじ〉勝上献地蔵尊山ノ内8建長寺内12番浄智寺 〈じょうちじ〉聖比丘地蔵山ノ内140213番正続院 〈しょうぞくいん〉手引地蔵山ノ内409円覚寺内14番佛日庵 〈ぶつにちあん〉延命地蔵尊山ノ内434円覚寺内15番海蔵寺 〈かいぞうじ〉岩船地蔵尊扇カ谷4-18-816番浄光明寺〈じょうこうみょうじ〉綱引地蔵尊扇カ谷2-12-117番浄光明寺〈じょうこうみょうじ〉矢拾地蔵尊扇カ谷2-12-118番寿福寺 〈じゅふくじ〉地蔵尊扇カ谷1-17-719番東漸寺 〈とうぜんじ〉日金地蔵尊横須賀市20番極楽寺 〈ごくらくじ〉導地蔵尊極楽寺3-6-721番極楽寺 〈ごくらくじ〉月影地蔵尊極楽寺3-6-722番光明寺 〈こうみょうじ〉延命地蔵尊材木座6-17-1923番延命寺 〈えいめいじ〉身代地蔵尊材木座1-1-324番結願印 安養院(あんよういん)日限地蔵尊大町3-1-22番外伝宗庵子安地蔵山ノ内434円覚寺内番外明王院叶地蔵尊十二所32### 19番目だけ横須賀市にある!

鎌倉二十四地蔵尊というからには、鎌倉市内で完遂できるコンパクトなお遍路とおもいがちですが、1ヶ所だけ横須賀市にあります。19番札所の「東漸寺〈とうぜんじ〉」です。

これは明治時代の廃仏毀釈がかかわっています。

横須賀市の東漸寺に現在は安置されている「日金地蔵尊」が19番目のお地蔵さまなのですが、もともとは鎌倉八幡宮の雪ノ下あたりの「松源寺」というお寺に安置されていました。

燃やされる前に、移動させたのです。

廃仏毀釈が実行される明治時代以前は鎌倉市内に納まっていたため、「鎌倉二十四地蔵尊」として親しまれています。

【巡礼】鎌倉二十四地蔵尊の巡り方と順番

順番は自由でOK!ただし宝戒寺で発願印を、安養院で結願印をいただこう

お遍路は最初と最後が肝心です。最初に願いをおこし、最後に願いがかなうからです。

基本的に参拝の順序は自由とありますが、参拝の証として御朱印をいただく際に、重要なポイントがあります。

願いをおこした証としていただける「発願印〈ほつがんじるし〉」と、願いをかなえた証としていただける「結願印〈けちがんじるし〉」は、いただけるお寺が決まっているのです。

発願印・結願印は御朱印帳に押していただけるのですが、このルールを前提として知っていないと、御朱印のコンプリートに支障がでてくるので注意が必要です。

  • 【発願印】:宝戒寺〈鎌倉市小町3-5-22〉
  • 【結願印】:安養院〈鎌倉市大町3-1-22〉

鎌倉二十四地蔵尊にかかる日数は?

鎌倉二十四地蔵尊めぐりにかかる日数は、御朱印を頂くことを考えると最低でも3.4日は見ておいた方がいいでしょう。体力やルートや混み具合によって、もっと時間がかかることもあります。

鎌倉二十四地蔵尊めぐりのモデルコース

歩いて巡る方法もありますが、自転車やバスや電車を使うのもひとつ手だと思います。特に横須賀市にある東漸寺までは、鎌倉駅まで歩いて3時間以上かかります。

それを踏まえて、位置関係から私だったらこう巡る!という1番効率がいいと思われる最短ルートをまとめてみました。

1日目

鎌倉駅→【発願印】宝戒寺(小町)→延命寺(材木座)→来迎寺(材木座)→光明寺(材木座)→バスで鎌倉駅へ→バスで十二所へ→光触寺(十二所)→杉本寺(二階堂)→瑞泉寺(二階堂)→覚園寺(二階堂)

2日目

JR北鎌倉駅スタート→正続院(円覚寺内、山ノ内)→佛日庵(円覚寺内、山ノ内)→浄智寺(山ノ内)→建長寺(山ノ内)→半僧坊(山ノ内)→円応寺(山ノ内)→海蔵寺(扇カ谷)→浄光明寺(扇カ谷)→寿福寺(扇カ谷)→JR鎌倉駅へ

3日目

JR衣笠駅→バスで南武入口へ→東漸寺(横須賀市武)→JRで鎌倉駅へ→江ノ電で極楽寺駅へ→極楽寺(極楽寺)→江ノ電で鎌倉駅へ→【結願印】安養院(大町)

ひとみ編集長結構頑張らないと回れなさそう!もう少し余裕を持って回ってもいいかも## 鎌倉二十四地蔵尊 専用の御朱印帳はありません

鎌倉二十四地蔵尊専用の御朱印帳はありません。なので事前に御朱印帳は用意しておきましょう。

お地蔵さまとは、如来になるための修行をしている菩薩のこと

お地蔵さまとは、人々の救済にあたってくれる仏さまのことで、お釈迦さまが亡くなった後、後継となる弥勒菩薩〈みろくぼさつ〉が姿を表すまで立ちまわってくれます。

菩薩とは修行者のこと!如来になるために日々精進

地蔵菩薩や弥勒菩薩のポジションをわかりやすくするためにまとめてみました。菩薩は全4形態で、各形態には細分化されたようなスタイルが数種類ずつ存在するかたちです。

1. 如来〈先導者〉:私についてきなさい。如来の私に任されよ。 2. 菩薩〈修行者〉:如来になりたい。めっちゃがんばる。 3. 明王〈説教者〉:習わしを守りなさい。さもなければ説教だ。 4. 天 〈守護者〉:かかってきなさい。仏教はわたしが守る。

①如来〈4種〉

如来とは、「真理の世界からやってきた仏さま」のことです。

釈迦の理想世界を概念化した「釈迦如来」をはじめ、修行の末に悟りをひらいた「阿弥陀如来」、人の世を病から救う「薬師如来」、宇宙の真理をあらわす「大日如来」となります。

  • 釈迦如来〈しゃかにょらい〉
  • 阿弥陀如来〈あみだにょらい〉
  • 薬師如来〈やくしにょらい〉
  • 大日如来〈だいにちにょらい〉

②菩薩〈4種〉

菩薩とは、「悟りを求める仏さま」のことです。

達観した仏さまとして振る舞う「如来」になることを目標としていて、高みを目指して努力しています。「修行中の仏さま」ということです。

修行中であるため、いろんな表情をしたり姿勢があるので、表現豊かな仏像を拝めます。

・聖観音菩薩〈しょうかんのんぼさつ〉
苦しみを聴きだして救っていただける仏さまです。「観音さま」というのはこの仏さまのことで、別名で観世音菩薩〈かんぜおんぼさつ〉ともいわれています。

・十一面観音〈じゅういちめんかんのん〉
人の苦しみを満遍なく救っていただける仏さまです。人の感情を面で表現しているので、表現豊かな仏さまとして見ごたえがあります。

・弥勒菩薩〈みろくぼさつ〉
釈迦の後継者となる仏さまです。釈迦の没後、56億7000万年後に人の世を救っていただけます。すわりながら腕を頬にあてている姿勢なので、慈悲深い仏さまとして魅力的です。

・地蔵菩薩〈じぞうぼさつ〉
釈迦の没後、人の世を救っていただける仏さまです。弥勒菩薩が釈迦如来として誕生されるまでの56億7000万年ものあいだ、人々の苦しみを解いていただけます。

③明王〈3種〉

明王とは、「教えを説く仏さま」のことです。

如来の教えに沿わない行動をする者にお説教をします。手足も多かったり、武器をもっていたりとストロングスタイルなので、明王たちの表情はいつも険しく怒っているのです。

  • 不動明王〈ふどうみょうおう〉
  • 愛染明王〈あいぜんみょうおう〉
  • 孔雀明王〈くじゃくみょうおう〉

④天〈3種〉

天とは、「守りの仏さま」のことです。有名どころに、「風神さま・雷神さま」があります。

仏とは仏教界での存在として崇められますが、ネーミングに「神」と入っていても仏教界としてとり扱う慣行があります。

「風神さま・雷神さま」という言葉だけみると、「神」とあるので直感的に神社的にきこえます。ところが、風と雷という自然現象を、神格化することで表現している仏さまなのです。

  • 帝釈天〈たいしゃくてん〉
  • 阿修羅〈あしゅら〉
  • 弁財天〈べんざいてん〉

ひとみ編集長鎌倉を巡って願いを叶えよう!

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