【追悼】「どんなときも笑って」ryuchellさんが27年の生涯で大切にしていた実母の言葉 pecoと会った最後の日も2人で笑顔

7月12日に亡くなった、ryuchellさん(享年27)。明るく元気なキャラクターで人々を魅了した人気タレントの訃報に対し、悲しみの声が相次いでいる。

13日、パートナーのpeco(28)は滞在先のグアムから帰国し、Instagramを更新。直近までryuchellさんと過ごしていたことを明かした。

《息子の5歳のお誕生日だった7月11日の前日は、じつはりゅうちぇるも日本からお祝いしにグアムへ来てくれていました。

息子のお誕生日当日は朝に帰らないといけないから、前日の7月10日、息子もスクールをお休みして、丸一日たっぷり3人で出かけてあそび、おおはしゃぎして、息子の5歳をお祝いしました》

思えば、いつも周囲に明るい笑顔を見せてきたryuchellさん。それは、実母から言われたことでもあったーー。

16年、本誌はryuchellさんの生まれ育った沖縄を取材している。

幼き日のryuchellさんが住んでいたのは米軍基地にほど近い宜野湾市内の一角で、築年数の経った木造アパート。姉3人に兄1人、5人きょうだいの末っ子として生まれ育った。

中学時代に入ると悩みを抱え、誰にも会わず閉じこもるようになったというryuchellさん。16年5月、「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ系)で「喋り方とかもこんな感じだから、『浮いちゃってるかな』とかそういうことばっかり考えてた時期があって……」と当時を振り返っている。

そんな彼を奮い立たせたのが、実母からもらった「どんなときでも笑いなさい」という言葉だった。番組のなかで、ryuchellさんはこう続けていた。

「人に愛される人になってほしいってずっと言われていて」
「ニコッてするだけで、パーッて明るくなるじゃないですか。それはすごい大事にしようって」

実際、当時の本誌取材に同級生はこう語っていた。

「中学時代は野球部のマネージャーを務めていました。みんなから人気はありましたね。キャラクターも独特だったから、当時からある意味すでに”有名人”でした(笑)」

高校は少し離れた県内有数のマンモス高校へ。そこでも笑顔を絶やさなかったという。

「もともと本名をとって”りゅうちゃん”と呼ばれていたのが、だんだんと”りゅうちぇる”になっていったんです。このころには格好もどんどん奇抜になっていきました。当時から『見て~!』と言いながらピンクのランドセルを見せてきて」(高校時代の同級生)

■心ない声が上がっても、明るく”新しい自分の姿”を発信し続けた

「ぺこ&りゅうちぇる」としてハイテンションなキャラクターがバラエティ番組で人気を博すと、’16年12月に結婚。このとき、Ryuchellは直筆のコメントを発表していた。

《お互い、高め合いながら、キラキラした幸せな家族になれるよう精一杯頑張りますので、これからもこんな僕たちですが、応援よろしくお願いいたします》

’18年7月には長男が誕生。当時、本誌の取材に対しpecoの母親は「妊娠が確定したときはりゅうちぇるさんが大興奮だったそうで、走り回ったり飛び跳ねたりして喜んでいたそうです(笑)」と明かしていた。

だが昨年8月に法律上の夫婦関係を解消し、“新しい家族の形”を築いていくことを発表。ryuchellさんは当時、Instagramで《父親であることは心の底から誇りに思えるのに、自分で自分を縛りつけてしまっていたせいで、’’夫’’であることには、つらさを感じてしまうようになりました》と告白していた。

それでも形こそ変われど、ryuchellさんは家族のことを守り続けてきた。今年3月にもpecoの母は本誌の取材に「洗い物や幼稚園への送りなんかはryuchellもやってくれていますよ。仕事の空き時間が1時間ぐらいあれば家に帰ってきて子供と遊ぶこともありますしね。(昨年の離婚で)家事や育児に関して変わったことはありません」とコメントしている。

「離婚後にはロングヘアやミニスカート姿といったイメチェンぶりが注目を集めるようになり、そうした変化に対してネット上で心ない声も上がっていました。しかし、そんな状況でもryuchellさんは明るく”新しい自分の姿”を発信し続けていました」(芸能記者)

その姿勢は、最後まで変わらなかった。pecoは帰国後のコメントのなかで、11日のryuchellさんの姿についてこう綴っている。

《息子を送ったあとはひさしぶりに2人でごはんを食べ、いろいろ報告しあったり、涙が出るほどおなかを抱えて笑い、気をつけて帰ってね~と》

最後まで笑っていたというryuchellさん。その笑顔は、多くの人の胸に残っている。

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