秋田大雨、市街地も冠水 土砂崩れで4人けが

大雨で冠水した秋田市内で犬を抱いて避難する女性=15日午後1時17分

 梅雨前線の影響で、秋田県では15日、記録的な大雨となり、土砂崩れや河川の氾濫が相次ぎ、4人がけがをした。秋田市では秋田駅前など市街地も冠水した。秋田市や能代市などが、警戒レベルが最も高い避難情報「緊急安全確保」を発表。24時間降水量は300ミリを超えた場所もあり、7地点で観測史上最多を更新した。気象庁は東北で16日にかけて警報級の大雨になる所があるとして、土砂災害などに厳重な警戒を呼びかけた。

 秋田市によると、同市添川の住宅が土砂崩れに巻き込まれ、4人が軽傷を負った。秋田市の太平川では氾濫が発生。秋田県は、秋田市にある旭川ダムの緊急放流を開始。県は秋田市など15市町村に災害救助法の適用を決定したと発表した。周辺道路が冠水した秋田大医学部付属病院(秋田市)は救急車両の通行が危険なため、救急患者の受け入れを停止した。

 秋田新幹線は盛岡―秋田間で運休。気象庁によると、東北を通り日本の東に延びる前線は16日にかけて停滞。暖かく湿った空気が流れ込み、活動が活発な状態が続く。

大雨で道路が冠水した秋田市内=15日午後0時23分
記録的な大雨の影響で氾濫した太平川周辺=15日午後、秋田市

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