あでやかな舞、港町の夏飾る 八戸小唄流し踊り、4年ぶり開催

踊り手たちのあでやかな舞が沿道を沸かせた八戸小唄流し踊り=15日午後6時2分、八戸市中心街
各団体の踊り手たちが目抜き通りを埋めた

 港町青森県八戸市の夏を彩る「第53回八戸小唄流し踊り」(東奥日報社主催)が15日夕、同市中心街で行われた。新型コロナウイルス禍を乗り越え、4年ぶりの開催となった今回は13団体約550人が参加。白地にカモメ柄をあしらったそろいの浴衣に身を包み、優雅な踊りを繰り広げた。

 同日は強い雨に見舞われたが、本番が近くなると徐々に落ち着いた。午後5時半、先頭を務める千葉学園高校バトン部が十三日町のホテルグローバルビュー八戸前から演技をスタート。先導役の熊谷雄一市長、八戸商工会議所の武輪俊彦会頭、VISITはちのへの塚原隆市理事長、市地域婦人会の古里ツセ代表、東奥日報社の釆田正之社長と荒谷達也八戸支社長がちょうちんを手にゆっくりと歩を進めた。

 続く各団体の踊り手は情緒豊かな八戸小唄の調べに乗り、あでやかに舞いながら三日町の八戸まちなか広場マチニワまで練り歩いた。沿道には多くの市民らが駆けつけ、拍手を送ったり、写真を撮るなどしていた。同市の石鳥文子さん(49)は「多くの人の踊りがそろっていて圧巻だった。これからも八戸小唄流し踊りを地域の大切な文化として続けていってほしい」と笑顔を見せた。

 マチニワでは市地域婦人会などによる特別輪踊りが披露された。また、節目となるはずだった2020年の第50回八戸小唄流し踊りが中止となっていたことから、今回改めて、各団体のこれまでの貢献に対する感謝状の贈呈を行った。

 八戸小唄流し踊りは、八戸小唄の誕生40周年を祝い、1971(昭和46)年から行われている。「第71回八戸七夕まつり」(15、16日・八戸商工会議所など主催)の初日を飾る催しとして実施した。

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