個性豊かスイーツデコ 茨城・笠間日動美術館 渡辺さん作品展 動物や建物、名画再現

本物そっくりのスイーツで飾り付ける「スイーツデコ」の第一人者、渡辺おさむさん=笠間市笠間

樹脂を材料に、本物のお菓子のようなデコレーションを施す「スイーツデコ」の第一人者、渡辺おさむさん(43)の作品展「お菓子の美術館」が15日から、茨城県笠間市笠間の笠間日動美術館で始まった。動物や建物、名画を題材にした個性豊かなスイーツデコアートが並ぶ。

同展は「お菓子にまつわる思い出」をテーマに、10ブースで構成。会場に入ると、世界の街並みを繊細なスイーツで飾り付けたお菓子の街が広がる。近づいて見ると、パステルカラーの生クリームの上に、色とりどりのマカロンやゼリー、みずみずしいイチゴやメロンなど、おいしそうなモチーフがぎっしり。渡辺さんは「誰もが見たことがあるものをお菓子で作ることで、また別な世界観を表現したい」と話す。

「お菓子の美術館」ブースには、ゴッホやフェルメールなど、誰もが知る名画をお菓子で再構築した30点を展示。尾形光琳「紅白梅図屏風」を題材にした作品では、川をチョコレート、梅の花をポップコーンで表現した。ゴッホの「糸杉のある麦畑」では、独特の筆遣いを生クリームの塗り重ねで再現。フランス館に展示されたゴッホの名画と合わせ、色使いなどを比べて楽しめる。

渡辺さんは「お菓子について思い返したり、写真に撮って誰かと共有したり、皆さんの幸せの一ページになれば」と来場を呼びかけた。

会期は9月24日まで。午前9時半から午後5時。月曜休館。8月13日には、笠間栗のモンブランをスイーツデコで制作するワークショップを行う。

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