岩手公園のネコに不妊去勢手術 NPOが岐阜のクリニックに依頼

診療車の中で野良猫の不妊去勢手術をする獣医師

 にじのはしスペイクリニック(岐阜市、高橋葵院長)は15日、盛岡市内丸の岩手公園を生息拠点にするネコの不妊去勢手術を実施した。最近は同公園に住み着く個体が増え、過酷な環境で空腹や病気、交通事故などに遭うリスクが高まっており、状況が悪化しないよう同市の認定NPO法人もりねこ(工藤幸枝理事長)が全国で出張手術を行う同クリニックに依頼した。工藤理事長(37)は「問題をみんなで考え、かわいそうな状況のネコを減らしたい」と訴える。

 園内の12匹を事前に捕獲。市保健所で保護した5匹も含め、手術室を兼ねた同クリニックの診療車で獣医師2人が手術をした。今後、術後の様子に問題がなければ公園に戻す。

 近年は同公園に住み着くネコが多く、問題視した住民有志がボランティア団体笑(にこ)RUN(らん)を設立。動物病院で不妊去勢手術を受けさせる活動やもりねこと連携した譲渡会などをしてきたが、繁殖スピードが上回り、60匹以上まで増えて対応が難しくなっていた。

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