硫化水素中毒との因果関係認める 北海道・蘭越の噴出蒸気

5日、地熱発電の資源量調査現場で噴出する蒸気=北海道蘭越町

 北海道蘭越町で資源調査の掘削作業により蒸気が噴出している問題で、調査主体の三井石油開発(東京)が、硫化水素中毒で体調不良を訴えた女性は、噴出した蒸気によるものと因果関係を認めていたことが16日、同社への取材で分かった。噴出当初、蒸気に硫化水素が含まれていた可能性があるとしている。

 同社によると、女性は蒸気噴出が始まった6月29日に弁当を届けるために短時間現場に滞在。その後、体調不良を訴えて一時入院しており、今後の健康状況なども踏まえて補償を検討する。

 現場周辺では6月30日以降、硫化水素は検出されていない。

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