九州3県で国管理の7河川が氾濫 家屋や田畑浸水、出水状況把握へ

流れ込んだ土砂の撤去作業が続く、福岡県久留米市田主丸町の土石流現場=16日午後

 福岡、佐賀、大分県を襲った大雨で、3県を流れる国管理の7河川が氾濫したことが16日、国土交通省などへの取材で分かった。大雨から17日で1週間。県管理の川の氾濫もあり、広範囲の田畑や家屋で深刻な浸水被害が起きた。中小河川では詳しい出水状況が分かっておらず、国や自治体が調べている。

 国交省九州地方整備局によると、7河川は小石原川(氾濫場所・福岡県大刀洗町)、巨瀬川(久留米市)、彦山川(添田町)、城原川(佐賀県神埼市)、徳須恵川(伊万里市)、花月川(大分県日田市)、山国川(中津市)。

 7河川のうち四つの河川では観測史上最高の水位を記録した所があった。山国川は9.41メートル(上曽木水位観測所)で、筑後川支流の城原川も5.54メートル(日出来橋水位観測所)だった。

 福岡、佐賀県管理でも、少なくとも29河川が氾濫。河岸にある家屋で損壊や流失が起きたケースもあったという。

 3県では10日、線状降水帯が発生。各地で河川氾濫や土砂崩れが相次いだ。これまで3県で確認された死者は、共同通信の集計で計9人。

大雨の被害に見舞われた現場を視察する大分県の佐藤樹一郎知事(手前から3人目)=16日午後、大分県中津市

© 一般社団法人共同通信社