ミステリー作家今村さんが講演 岡山、小説の書き方など紹介

作家生活などについて語る今村さん

 本紙「ちまた」「泉」の投稿者でつくる「ちまた友の会」は16日、岡山市北区柳町の山陽新聞社9階大会議室で、岡山大医学部卒のミステリー作家・今村昌弘さん(37)=神戸市=を招いた講演会を開いた。

 今村さんは放射線技師として働きながら小説を書き、29歳で勤めを辞めて執筆に集中。デビュー作「屍人(しじん)荘の殺人」で2017年に鮎川哲也賞を受賞した。

 講演では、もともと読むのも書くのもライトノベルが好きだったが「作中に伏線をちりばめながら組み立てるミステリーが理屈っぽい性格に合った」と説明。「出版社との良好な関係や、注目されるための宣伝も必要になる」とプロの厳しさも紹介した。

 小説の書き方については「読み終えた後にどんな感情になってもらえるかを想像して書くと、クライマックスまでの展開が組み立てやすい」と助言した。

 会員ら約70人が聴講。岡山市北区の男性(75)は「読み手の心情を思い浮かべながら書くことを、今後の投稿にも生かしたい」と話した。

© 株式会社山陽新聞社