クリミア橋に「テロ攻撃」 ウクライナが特別作戦か

ロシアの「アスタロジュナ・ノーボスチ」が17日、損傷したクリミア橋として報じた写真(同メディア提供、AP=共同)

 ロシアの国家テロ対策委員会は17日、ロシアが実効支配する南部クリミア半島とロシア本土を結ぶクリミア橋で同日午前3時(日本時間同9時)過ぎ、ウクライナの水上ドローン2機による「テロ攻撃」があったと発表した。橋は自動車道の一部が破損し、通行止めになった。ウクライナメディア「ウクラインスカ・プラウダ」は、治安当局者の話として、海軍と保安局(SBU)が水上ドローンによる特別作戦を行ったと報じた。

 ロシア西部ベルゴロド州のグラトコフ知事は、州内の夫婦2人が死亡し娘が負傷したと明らかにした。ロシア連邦捜査委員会は17日、ウクライナの特殊部隊によるテロ攻撃があったとして、捜査を開始したと発表した。

 地元メディアの動画などによると、自動車道の一部が損傷して傾いている。車の通行は停止し、鉄道の運行にも影響が出ている。

 クリミア橋では昨年10月8日に走行中の自動車が爆発し、橋の一部が崩落した。ロシアはウクライナによるテロだと非難。ウクライナのマリャル国防次官は今月8日、ウクライナ側の実行を事実上認めた。

ロシア本土とウクライナ南部クリミア半島を結ぶクリミア橋=5月(タス=共同)

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