欧州で戦う星野陸也 リンクスの強風はデンマークで勉強した

海外転戦が続く星野陸也。メジャーの舞台で経験を生かしたい(撮影/塚田達也)

◇メジャー最終戦◇全英オープン 事前(17日)◇ロイヤルリバプール(イングランド)◇7383yd(パー71)

小さい頃から、家では名曲の数々が流れていた。星野陸也の父・宏さんは大のビートルズファンで、過去にはメンバーの故郷であるリバプールの“巡礼旅行”に訪れていたという。3年後、まさか自分が当地でプレーすることになるとは…。思ってもみなかった縁を不思議にも感じている。

5月の「全米プロ」以来のメジャーを戦う星野は、デンマークから英国入りした。主戦場は欧州ツアー(DPワールドツアー)。2週前の「メイド・イン・ヒマーランド」を終えて前週のはじめにリバプールに到着し、リラックスタイムに中心街を訪れると、自宅にあったビートルズグッズを見て思わず笑みがこぼれた。

グリーン周りのアプローチ練習も入念に(撮影/塚田達也)

3年連続の出場、まずは初の予選通過を目指す全英。ことしは心の持ちようが少し違う。練習ラウンド中に吹いた猛烈な風にも「デンマークの初日、2日目はこんな感じでした。右からの横風で40ydくらいフックしてくるんですよ」と、つい先日の既視感が心強い。

6月下旬にはドイツでの「BMWインターナショナルオープン」で3位に入った。初日首位スタートを切り、最終日には欧州で初めての優勝争い。来季のシード権獲得という目標を念頭に掲げながら、一打へのプレッシャーとぶつかってきた。「久々に緊張した。シードのポイントも関わってくるので、攻めていいのか、守るべきかという瀬戸際で難しかった。チャンスだから狙いたいし、でも…と」。海の向こうで確実に収穫を重ねている。

ラウンド中にギャラリーサービス(撮影/塚田達也)

日本ツアーには4月の「中日クラウンズ」を最後に出場がない。これで8試合続けて欧米でのゲーム。気合いの入るメジャーももちろん、欧州でのポジションを確保するために重要な試合に違いない。(イングランド・ホイレイク/桂川洋一)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン