「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色」 渋谷で開催中

ソール・ライター(Saul Leiter、1923年12月3日 – 2013年11月26日)は、アメリカ合衆国の写真家・画家。
Bunkamuraザ・ミュージアムで過去2回にわたって開催された ソール・ライターの展覧会は 、“ソール・ライター風の写真 ” という言葉が市民権を獲得するほど、それまで日本ではほぼ無名だった写真家の名前を一気に知らしめ、大きな反響を呼び起こした。また、今年はソール・ライター生誕100年、これを記念し「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色」が開催されているが、ソール・ライターの軌跡に迫る展覧会だ。

50代でキャリアの表舞台から姿を消し 、富にも名声に一切の関心を示さず、淡々と自らの美意識に忠実に生きていた彼が80代になった2006年にドイツのシュタイデル社から刊行された初の写真集『Early Color』によって、再び脚光を浴びることに。2013 年、ソール・ライターがこの世を去った時点で、その作品の大半は未整理のままでしたが、翌年に創設されたソール・ライター財団によって、アーカイブをデータベース化する「スライド・プロジェクト」が着手され、未整理の作品はカラースライドだけで も数万点にのぼり、業績の全貌が明らかになるには、さらに十数年の歳月が必要とも言われている。

ソール・ライターは常に新たな発見が続く“発展途上” の作家でもあり、本展では、新たに発掘された作品による大規模なカラースライド・ プロジェクション、未公開のモノクロ写真、絵画など最新作品群を含む400点以上の作品を通してこれまで紹介されていなかった知られざるソール・ライターの素顔と、「カラー写真のパイオニア」 と称され世界中を驚かせ続ける色彩感覚の源泉に迫っていく。

なお、「平間至展 写真のうた -PHOTO SONGS-」も開催。彼の初期作品から、「NO MUSIC, NO LIFE.」やCDジャケットのために撮影された膨大なアーティストのポートレート群まで200点を超える作品を一堂に展示。また、ライフワークとして撮り続けているダンサー・田中泯の〈場踊り〉シリーズや、「家族の記憶を紡ぐ場」として写真が大きな役割を果たすことを再認識できる平間写真館TOKYOで撮影された作品をはじめ、2022年に京都と六本木で開催され大きな反響を得た展覧会に新作を追加・再構成。

概要
日程・会場:開催中〜2023年8月23日 ヒカリエ9階 ヒカリエホールA

公式サイト:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/23_saulleiter/

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