野村萬斎監督&窪田正孝主演「虎の洞窟」が「SSFF & ASIA」でジャパン部門オーディエンスアワードを受賞

野村萬斎が監督を務めた「虎の洞窟」が、「ショートショート フィルムフェスティバル &アジア(SSFF & ASIA)2023」において、ジャパン部門オーディエンスアワードを受賞した。

高良健吾、玉木宏、土屋太鳳、中川大志、萬斎が監督に挑戦し、予算・撮影日数など同条件で、25分以内のショートフィルムを制作した、WOWOWが開局30周年を記念して行なったプロジェクトの第3弾「アクターズ・ショート・フィルム3」。「アクターズ・ショート・フィルム」は、世界から6000本超のショートフィルムが集まる米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「SSFF & ASIA」のグランプリ“ジョージ・ルーカスアワード”を目指すというものだ。

萬斎が受賞したオーディエンスアワードは、ノミネート作品を対象に、東京会場およびオンライン会場観客からの投票を受け付け、インターナショナル、アジアインターナショナル、ジャパンの各カテゴリーで最も投票数が多かった作品に贈られる賞。ジャパン部門ノミネート作品の中から、「虎の洞窟」が最も投票数の多かった作品として受賞した。萬斎は「(主演の)窪田正孝さんの素晴らしい演技のおかげだと思います」と謙遜しつつ、「『ハムレット』や『山月記』の世界観が受け入れられたこともうれしいです。より多くの世界の皆さまに届きましたら幸いです」と受賞の喜びを語った。

「虎の洞窟」を含む「アクターズ・ショート・フィルム3」の全5作、およびプロジェクト第1・2弾は、WOWOWオンデマンドで配信中。また、9月にはWOWOWで再放送が予定されている。

なお、高良監督作「CRANK-クランク-」では、中島歩と染谷将太の共演で、東京中を走り回っているメッセンジャーたちの心の機微が描かれる。玉木監督作「COUNT100」では、林遣都が演じるチャンピオンから陥落したプロボクサーが、再起を懸けて奮闘する。土屋監督作「Prelude~プレリュード~」は、平穏な日常生活の中で、大切な記憶を引き継いでいく家族と仲間の物語。土屋自ら主演を務め、有村架純と初共演を果たした。中川監督作「いつまで」は、井之脇海、板垣瑞生、林裕太が演じる青年3人が、夜の神社で思いを吐露し、人生と向き合っていく。

そして、萬斎監督作「虎の洞窟」には、主演の窪田をはじめ多彩な俳優陣が集結。シェイクスピアの「ハムレット」と中島敦「山月記」をモチーフに、現代の孤独な青年の心象風景をえぐったエッジの効いた作品となっている。

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