世界最速ゲット(?)のパターも 全英に挑む中島啓太の“14本+2本”

全英をともに戦う16本撮りおろしっ!(撮影/服部謙二郎)

◇メジャー最終戦◇全英オープン 事前情報◇ロイヤルリバプール(イングランド)◇7383yd(パー71)

5週続けて最終日最終組でプレーし、6月「ASO飯塚チャレンジド」でプロ初優勝を飾った中島啓太は初夏の好調の要因のひとつにパターのスイッチを挙げた。米テーラーメイドが6月下旬に発表した「TPリザーブ」シリーズは、本人にとっても待望の品だったという。

好調を支えるTPリザーブ(撮影/服部謙二郎)

国内ツアーのオフにあたる1月、米国のテーラーメイドのオフィスで初めて手に取ったモデル。「これを使いたい!と言ったんですけど、『半年くらい待ってくれ』と返されて」。アマチュア時代の昨年4月に同社と契約を結んでからは「トラス」シリーズを愛用していたが、「削り出しタイプで打感が硬く、インサートがないもの」というリクエストに合致したモデルに一目惚れした。

PGAツアーで、プロへのプロモーションが始まったのは「全米オープン」の週だった。中島はその数週前には日本で実戦投入にこぎつけ、破竹の勢いで賞金ランキングトップに浮上。「トラスは直進性に優れていてショートパットに安定感がありました。ただ、真っすぐ行く力が強すぎて、曲がるライン、ダブルブレークするラインでうまくタッチを出せなかった。(今作で)そこがかなり改善されました」

世界でおそらく最も早く試合で使用している。写真右下がフルーテッドフィールシャフト(撮影/服部謙二郎)

メーカーによると、ピン型(ブレード)には4機種(B11、B13、B29、B31)がラインアップされ、中島のB11はクランクネックのオーソドックスモデル。ひとつ加えた工夫が、トラス使用時と同様、「スパイダー」シリーズなどに搭載されているフルーテッドフィール(FLUTED FEEL)シャフトを装着させたこと。「一部分が樹脂でできているモデルで、好きなんです」と、最近まで使用していた「トラス」から同じモデルを引き継いだ。

今季の初めに投入したステルス2プラスの1Wと3W、高校時代以来のアイアンのスチールシャフトにも依然として好感触がある。昨年に続く「全英オープン」で「“これ”を入れるか、入れないか」と考えを巡らせているのが、アイアン型のステルスUDI。2番、3番をバッグに入れてロイヤルリバプールで作戦を練る。

16本の中から2本を抜く(撮影/服部謙二郎)

<中島啓太セッティング>
ドライバー:テーラーメイド ステルス2 プラス ドライバー(9度)
シャフト:ツアーAD CQ(長さ45.25インチ、重さ60g台、硬さX)
フェアウェイウッド:テーラーメイド ステルス2 プラス フェアウェイウッド(3番15度)
ユーティリティ:テーラーメイド ステルス2 レスキュー(19度)、ステルスUDI(2番、3番)
アイアン:P7MC アイアン(4、5番)、P7MB アイアン(6~9番)
シャフト:トゥルーテンパー プロジェクトX LS(6.0)
ウェッジ:ミルドグラインド 3 ウェッジ(46、52、56、60度)
シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールド EX ツアーイシュー
パター:テーラーメイド TPリザーブ B11
ボール:テーラーメイド TP5 ボール(2021年)

*この16本のうちから2本を抜きます

ロフトは9度台に落ち着いた(撮影/服部謙二郎)
愛用するマッスルにスチールシャフトを装着(撮影/服部謙二郎)
MG3のTWモデル(撮影/服部謙二郎)
お気に入りのパター用シャフト(撮影/桂川洋一)

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