九州の大雨で特産ネギ浸水 夏の薬味、価格上昇

 九州北部の大雨は、福岡、佐賀、大分特産の青ネギに被害をもたらした。「博多万能ねぎ」といったブランドで薬味として親しまれ、首都圏や関西でも盛んに出回る時期だが、ビニールハウス浸水や土砂流入に見舞われた。産地の供給が細り、価格は例年より上昇している。

 「夏は薬味ニーズが高まり、書き入れ時なのに廃棄するしかない」。福岡県朝倉市の筑後川沿いで博多万能ねぎを栽培する徳永則夫さん(76)は、浸水で曲がったネギを抜き取り落胆した。

 朝倉市のJA筑前あさくらによると、博多万能ねぎは80以上の農家が生産しているが、大半の農地が浸水したという。

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