BMWがEVの無料オプションとして水素燃料電池発電を採用

BMWは大胆な動きとして、バッテリー式電気自動車(BEV)の代替オプションとして、追加費用無しで水素燃料電池自動車(HFCV)を採用しようとしています。この決定は、水素統合に向けた欧州連合(EU)の取り組みに沿ったものです。

このドイツの自動車メーカーは、X5モデルをベースにした水素燃料電池システムで動作するSUV「iX5」を発表しました。BMWは、バッテリーモデルとあわせて水素燃料電池モデルを提供することで、価格を釣り上げること無く顧客の好みに応えようとしています。

この戦略的な作戦は、電気自動車(EV)の人気が急増している現在の状況で実施されることになります。水素燃料の補給用インフラは今のところ限られていますが、BMWの決定は、水素がより入手しやすくなる未来を構想する先進的なアプローチを意味しています。

iX5は、外装・内装ともに量産型SUV「X5」を彷彿とさせるデザインを採用しています。バッテリー電気「iX」から派生したパワートレインには、リアアクスルモーターとカーボンファイバー強化プラスチックタンクが組み込まれており、水素燃料を分配して重量配分を強化します。BMWは量産体制をまだ確立していないため、プロモーション及び規制テストの目的で数量限定のiX5を製造しました。

BMWの水素への進出は、自動車業界における燃料電池技術への関心の高まりと一致しています。Hyundai、Honda、Toyotaは既に水素自動車の分野で顕著な貢献を果たしています。2030年までに加盟国全体に水素燃料ステーションの設置を義務付けるというEUの法案は、実際に利用可能な代替燃料としての水素の可能性をさらに強調しています。

電気自動車が多くを占める現在の市場でBMWが水素を採用することは、イノベーションの最前線であり続けるという確固たる決意を示している


BMWは、バッテリー駆動車と同等の価格で水素オプションを提供することで、顧客が純粋に個人的な好みとディーラーの専門的指導に基づいて製品を選択出来るようにすることを目指しています。顧客を引き付けるために、軽量化、寒冷地での性能向上、レアアースメタルへの依存軽減といった水素の利点が強調されています。

BMWの戦略的な動きは、水素燃料電池自動車がバッテリー電気自動車と並んで重要な役割を果たすことが出来る未来への舞台を設定しています。水素インフラに関連する課題は依然として存在しますが、この代替燃料に対するBMWの自信には、水素が顧客にとって実用可能で簡単に利用出来る選択肢になる未来に対する、同社の信念が反映されています。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

原文はこちら

The post

BMWがEVの無料オプションとして水素燃料電池発電を採用

first appeared on

Ubergizmo JAPAN

.

© ティー・クリエイション株式会社