長崎県内、夏物商戦が本格化 省エネ家電や節電グッズ好調 イベント再開へ浴衣や水着も

来店客の目につきやすい通路側に設けた浴衣売り場=長崎市、イオンチトセピア店

 蒸し暑い日が続き、梅雨明けが間近とみられる長崎県内で、夏物商戦が本格化している。定番の日傘は新商品が続々登場。物価高騰を受けて省エネ家電や節電グッズも好調だ。新型コロナウイルス禍で中止や規模縮小をしていた夏祭りなどのイベント再開に向けて、浴衣や水着などの需要も回復してきた。
 アミュプラザ長崎(長崎市尾上町)内のハンズ長崎店は各種日傘を展開する。「二階建て断熱フリル」(4950円)は2層構造の生地で空気層を確保し、内側の温度上昇を抑える新商品。内側に海や森の絵をプリントし涼を演出した傘や、黒や紺色など男女問わず使えるシンプルなデザインもそろえる。担当者は「去年より速いペースで売れている。ピークはこれから」と期待する。
 ヤマダ電機テックランド長崎本店(同市三芳町)には、省エネや電気代節約をアピールするエアコンがずらりと並ぶ。「昨年は半導体不足で品薄になったが、今年は在庫を確保できている」と担当者。物価全般の高騰を背景に、消費者のコスト意識は例年以上に高いようで、10万円程度の自社ブランド製品が売れ筋。内部を自動清掃する機能で省エネ性能を高めたエアコンも好調という。
 OKホーム&ガーデンララプレイス愛宕店(同市愛宕4丁目)は、エアコンの室外機にかぶせ、直射日光を遮り冷房効率を上げる「室外機シェード」(547円~)などの節電グッズが売り上げを伸ばす。水筒は炭酸飲料対応型やミスト噴射機能付きが人気。担当者は「暑くなりそうなので、例年よりも夏物商品の販売を強化する予定」と話す。
 イベントの本格的な再開に向け、イオンチトセピア店(同市千歳町)は、水着と浴衣の売り場を前面に押し出す。県内の夏祭り日程や海水浴場情報を記載したパネルを設置し、レジャー意欲を喚起している。
 担当者によると、水着も浴衣もコロナ禍で落ち込んだ需要が戻りつつある。水着の上に羽織り、紫外線から肌を守る「ラッシュガード」(2178円~)、淡く落ち着いた色合いの「くすみカラー」の浴衣が今季のトレンドとPRする。孫娘(5)の浴衣を買いに来た梅野緑さん(68)は「祭りで着るのを楽しみにしている」と話し、帯とのセット商品を選んでいた。

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