世界最大のプロレス団体であるWWEのNXTで約2年間在籍し、今年5月に国内復帰を飾ったSareee。
国内復帰第1戦の自主興行で一騎打ちを行った橋本千紘(センダイガールズプロレスリング)との一戦では惜しくも敗れてしまったSareeeは、約2ヵ月が経過した現在すでに女子プロレスのマット界では引っ張りだこの存在となった。
そんなSareeeが自主興行の第2弾『Sareee-ISM Chapter II』新宿FACE大会を発表した。
今回の自主興行第2弾ではWWEの先輩である“海賊王女”KAIRIとのドリームタッグを結成し、対戦相手も彩羽匠(Marvelous) &中島安里紗(SEAdLINNNG)の2強との対戦が決定した。
このドリームマッチを仕掛けたSareeeに、改めて第1回目の自主興行での橋本千紘との壮絶な一騎打ち、そして今大会に向けての意気込み、パートナーのKAIRIや、対戦相手の彩羽匠&中島安里紗について、様々な角度からプロレスTODAYが独占インタビューを実施。
『Sareee-ISM Chapter II』新宿FACE大会
日時:8月4日(金)18時開場 19時開始
会場:東京・新宿FACE
▼メインイベント
スペシャルドリームタッグマッチ30分一本勝負
Sareee &KAIRI
vs
彩羽匠(Marvelous) &中島安里紗 (SEAdLINNNG)
①5.16前回大会の振り返り、周りからの声
――今回『Sareee-ISM Chapter II』ということで、新宿FACE大会。前回に続いて第2回目が開催されることになりました。まず前回大会5月16日の新宿FACE大会を振り返りますが、あの日はすごかったですね、537人!新宿FACEが本当に超満員になりました。あの光景を見ていかがでしたか?
本当に皆さんのおかげで、日本復帰戦超満員札止めという最高のかたちで試合をすることが出来ましたね。
――あれだけ皆さんがSareee選手を待っていたという、空気感もそうだし会場の熱量もすごく熱かったなというふうに思いました。
お客さんにもたくさん観ていただけるように、パンパンに増席してたんですけど。新宿FACEさんに「入るだけお願いします」と伝えて、椅子も立ち見もピッチピチで。
©Sareee-ISM
――すごかったなと思います。メインイベントで惜しくも敗戦を喫してしまいましたが、橋本選手との一戦、久しぶりに日本復帰戦でやってみた感想はいかがでしたか?
いやー、もう一言で言うと本当にきつかったですね、この試合。やっぱりブランクって…。自分の中で、ずっと橋本選手とはライバルとして渡米する前からもう何度もお互いの団体のベルトをかけて闘ってきました。何回も闘ってきたから、大体自分の中では分かってるつもりで、今回のこの復帰戦のメインイベントの対戦が決まってからも、試合の流れみたいなものはすごく自分の中にあったんですよ。イメージがすごくあったんですけど、もう試合始まってすぐぐらいから、「あっ!ちょっと違う」と思って、これヤバいなって思いましたね。
©Sareee-ISM
――やっぱり3年間のお互いの距離感や成長イメージが、想定以上のものが出てきたという感じですか?
私自身2年半、日本のプロレスをしてなかったので、改めて考えて、思ってた以上に本当にやっぱり日本のプロレスってすごいんだなって思いましたね。
©Sareee-ISM
――試合の直前にインタビューをさせていただきましたが、イメージも長い髪型からバッサリ切ってこられて、ある意味、日本での闘いを意識した戦闘スタイルに戻られたのかなというふうにも思いました。
そうです!もう髪の毛はずっと日本ではボブでやってきて、アメリカ行ってからはちょっとイメージを自分の中で変えるべく髪を伸ばしてロングヘアになってたんですけども、日本復帰のときには、もう切ろうってことはずっと決めていたので。
――そうなんですね!
やっぱり闘いは髪の毛が短い方が闘いやすい、髪の毛は邪魔なので。
――やっぱり渡米期間中に身につけた技術は、随所に披露されてたとは思うんですよね。
そんなに変わってないですけどね。
――でも、お客さんに対して向けた気持ちの現し方なんかは、ちょっとアピール力が上がっていってるというか。
ありがとうございます。
――アピール力が上がってるなと思った部分と、昔のSareee選手が帰ってきたなっていう、そういう気持ちもすごく感じました。闘うSareee選手が帰ってきたなって!
でも、あえてライバルである橋本千紘選手…選んで良かったなって、負けてすごく悔しいんですけど、でもそう思えましたね、本当になんか。今回負けちゃったし、差もやっぱり自分の中で、正直めちゃくちゃ感じたんですよ。でも、だからこそ燃えるというか、もっともっと頑張らないと、ここから追い越していかないとって、すごい気合いが入ったというか。日本一発目はやっぱり女子プロ界の最強選手・橋本千紘と対戦できて良かったなって思いましたね。
――見ているお客さんもSareee選手が帰ってくる姿っていうのは、すごく待ち望んでましたし、あれだけの大人数のお客さんが見に来てくれて本当に期待値が表れてたのではないかと思いました。
②8.4今大会に向けての意気込み
――その後も、各団体にいろいろと上がられていますけども、今回はまた改めての自主興行ということで、スペシャルドリームタッグマッチでKAIRI選手とのタッグ結成、この発表もテンションが上がりました。そして対戦相手にはライバルである彩羽匠選手、そして中島安里紗選手。前回の自主興行でもSareee選手の試合中、中島安里紗選手出てきてずっと観てましたよ。
本当ですか?
――本当に。ずっと見てました。だからやはりものすごい意識してSareee選手の闘いぶりってどんなふうに変わったんだろうかとか、今のSareeeはどんな選手なのかっていうのを多分すごい見てたと思います。
なるほど。中島さんには、1回目も出てもらったんですけど。5月16日出てもらったときもコメントをもらったんですよ、意気込みコメントみたいな。そしたら「なんで私じゃないんだよ、闘う相手が…」
――仰ってましたよね。
はい。言われてたので。すごくなんか闘いたいって思ってくださってるんだなとは思ってましたね。
――なるほど。実際今回は8.4大会に向けての意気込みという部分を触れたいなと思ってるんですけど。2回目の大会になるじゃないですか自主興行としては。前回から今回まで3ヶ月ぐらいですかね。
そうですね、はい。
③パートナーKAIRI選手について
――これに向けてどのようにやっていきたいなっていうような意気込みはいかがでしょうか?
今回この8月4日を決めたのって、本当にこれはKAIRIさんとタッグを組めるって決まって、もうすぐ取った大会なんです。
――そうなんですね。
だから本当にまさか自分でも、この3ヶ月後に第2回目が開けるとは思ってなくて。第1回目をせっかくChapter1としてやったので、Chapter 2もやりたいなとは思ってたんですけども、それがいつになるかっていうのは全然決まってなくて。そんな中、KAIRIさんからこの復帰のお祝いでお花をいただいたんですよ。そのお礼の連絡をしたときに、KAIRIさんの方から「今度タッグ組んでみたいね」っていうふうな話をしていただいたんですよ。
――KAIRI選手から言ってもらったんですね。
それを聞いた瞬間に、「えっ!」っと思って、「ぜひ!!」っと思って。これはもう今しかないって思って、もう即座にオファーさせていただいて。オファーを受けていただいたので、もう速攻新宿FACEを抑えてみたいな。
――そういう流れだったんですね。
そんな感じでタンタンタンと短期間で決まったんですよ。
――KAIRI選手もやっぱり気にかけてたんでしょうね、Sareee選手のことをね。
なんかそう言ってくださいましたね。アメリカでは関わることはなかったんですけど、ちょっと入れ違いだったので。本当にありがたいですね。
――KAIRI選手とSareee選手のタッグは華があるし、闘いの本質をお互いが心の根っこに持ってて、出していく、ぶつけ合っていく感情的な“闘い”が見れるんじゃないかなと思いますけど。今後のタッグチーム名は、KAIRI選手から一般の方に向けて募集されてて。
してますよね(笑)
■タッグ名は(カリー?)
――たくさんの名前が来てる中、当のSareee選手は「カリー」っていうのはどう?と(笑)。カリーはどういうイメージで?
なんかKAIRIさんと私のタッグって、これ本当に自分も分からないんですけど、今回の8.4の大会が最初で最後となるのか、それとも今後もタッグが継続的にあるのか、それともシングルに行くのか、今は全然わからない状況じゃないですか。本当に終わってみないとわからないと思ってるんですけど。最初で最後のタッグだったっら、タッグ名っているのかなっていうタイプなんですよ。タッグパートナーとしてベルトを狙っていくとか、もしそうだったっらタッグ名は絶対欲しいですけど。全然、まさかそのKAIRIさんからタッグ名どうするって話が出るとは思わなくてすごくびっくりしましたね。まあ、自分に言ってるわけじゃなかったんですけど、お客さんに問いかけてたんですけど(笑)。でもすごい考えてくださってるんだと思って。自分もすごいずっと考えてたんですよ。
――何がいいかなって?
そう、そうなんですよ!結構みんなかっこいい名前とか、ファンの方が。怪物…サンなんとか(笑)
――いっぱいつけてくれてる!ありますよね、サンなんとか…。
あったんですけど、もうなんかKAIRIとSareeeで分かりやすく、カリーでいいんじゃないかなと思って(笑)
――これ非常に面白いなと思いました。これちょっとまとめみたいな(笑)
これちょっと却下ね、やんわりちょっと断られたのかなみたいな感じなので、タッグ名はKAIRIさんにお任せしようかなと思ってますね。この大会までに、ちょっと2人でまた話し合わなきゃいけないんすけどね。
――でも、カリー、なんか面白い。スパイスがある、いいスパイスが効いた名前だな(笑)。個人的にはすごくいい名前だなって思いました。
ありがとうございます。ぜひKAIRIさんに伝えておいてください。
――分かりました(笑)今度会うときまた言っておきます。
■KAIRI選手はどんな存在
――Sareee選手にとってKAIRI選手はどんな存在でしょうか?
KAIRIさんはさっきもお話したとおり、アメリカでは一度も関わることが出来なかったんですよね。でも、同世代なのでキャリアも全然変わらないです。団体も違うしずっと関わることもなかったんですけど、昔たまたま同じ会場になったことが一度だけあって、闘ってはないんですけど。そのとき試合を観させてもらって、やっぱりすごい見せ方だったり、あと感情がすごい出ますよね。
――そうですね、感情的ですね。
それが、観ててすごく伝わるプロレスだなって思ったのを印象としてすごく覚えていて。いつか闘ってみたいなってそのときに思ってはいたんですよね。
――思ってたんですか。
はい。でも、そこからもうアメリカに行かれて全く関わることもなかったです。自分のWWE行きが決まったときに、KAIRIさんと1回だけ会っていろいろちょっとアドバイスみたいな感じでもらったことがあったんですけど、それぐらいですね。
――なるほど、接点があまりなかったんですね。
でも、アメリカでは本当に活躍されていた選手なのですごいなという。
――華がありますよね。
そうですよね。
――Sareeeさんも含めてカリーチームは華がある(笑)そんなKAIRI選手も昔は顔面ボコボコになるぐらい闘ってました。
奈七永さんに見初められてましたもんね。
――今の姿なんて想像もできないような闘いぶりを見せてこられて、Sareee選手がやっぱりその闘いっていうものを日本マット界でもっと見せていきたいっていう気持ちにしっかりと合うような存在なんだろうなというふうに思いました。注目度も非常にKAIRI選手は高いです。
せっかくWWEに自分も足を踏み入れさせてもらったのもありますし、今までKAIRIさんとは一切関わることがなかったので、いつか同じリングに立てたらいいなというか、闘いたいなって思っていました。今回タッグっていうかたちにはなったんですけど、自分だけじゃなくて、やっぱりファンの方も観たいって絶対思ってくれてるだろうなと思って。
――これはすごくいいカード。
日本のファンの方もそうですし、海外のファンの方もきっと喜んでくれるだろうなと思って。プロレスラーである以上、やっぱりファンの方や皆さんがワクワクするようなドリームカードを組むことで、これからもお客さんの期待に応えていきたいので。なので、それにぴったりなビッグパートナーというか、対戦カードになったんじゃないかなと思います。
④対戦相手について
――今回の対戦相手もタッグもスター選手が本当に見事に揃ったなっていうところで、ライバルである彩羽匠選手。そして日本マットを去るときに闘ったのが中島選手ですよね。
そうなんです、はい。
――対戦相手のお2人自身もびっくりしたっていうふうに言ってましたけど。このカード、Sareee選手が望んだと言うことですか?
そうなんですよ。彩羽匠選手は、橋本選手と同じで自分の本当にライバルとしてずっと闘ってきた選手なので、絶対にここは2回目彩羽選手と闘いたいなと思ってたんですよ。出てもらいたい、出てもらうからにはやっぱり対戦したいじゃないですか。KAIRIさんとも彩羽選手は、スターダムで一緒だったり、いろいろ闘ってきた仲でもあるので、すごいちょうどいいんじゃないかなって。KAIRIさんも、帰ってきてから彩羽選手と一度も当たってないみたいなので。
――まだこのマッチメイクはないですね。
なので、これも面白いなと思って。あと、そうしたらもう1人必要じゃないですか、タッグなので。そうなったときに、中島さんとも当たりたいなって自分思ったんですよ。やっぱり日本離れるときの最後の試合で負けてるので。
――そうですよね。
それで試合したいなって思ってオファーをさせてもらったと同時ぐらいに中島さんが自分の名前を出してたんですよ。試合を観に来いよみたいな、シードリングの闘いがあるぞみたいな。たまたまそれが同じ感じで重なって、これは何か運命なのかなという、お互いがこうやって思って何も話してもないのに、そうお互いが思ってたっていうのはすごいなと思って。
――なるほど、このカードが組めた時点でこの興行の魅力が爆発したなっていうふうに思います。特に対中島安里紗戦なんて、Sareee選手にとっては一番感情が爆発できるような試合ですね。
そうですね。この間もシードで見てきましたけど、やっぱえげつないですね。
――えげつないです。本当にもう…
中島さんが強いことは分かってるんですよ。プラスでエグいじゃないですか。
――エグいです。笑いながらエグいことやりますからね。
あごにバゴバゴエルボー入れてるからすごいなこの人と思って。
――でも日本の闘い方っていう部分では、「私を避けては通れないでしょ」っていうふうに本人が言ってますし。彩羽匠選手は、「やっと巡りあえる、私はずっと見ていた」と本人も仰っていました。Sareee選手と対戦相手の2人との絡みっていうのがすごく面白いし、KAIRI選手がまたどんなふうになるのか。
それもちょっと楽しみですよね。中島さんとKAIRIさんとか、もうどうなっちゃうんだろうって感じじゃないですか、本当に想像つかないじゃないですか誰もが。初対戦ですし。
――緊張感がお客さんにも伝わるんじゃないかなというところがいいですよね。
多分そう思います。
■彩羽匠選手について
――彩羽匠選手についてはもうライバルとしてずっと認知されていらっしゃいますけど、改めて振り返って今どんな存在というか、どんな相手だと思っていらっしゃいますか?
本当、この間大阪で試合があったときに同じ会場で試合を観たんですけど、やっぱ上手いなと思いましたね。
――本当に上手い。
やっぱ技が的確というか、蹴りだったり、いやあ…ちょっとすごいですよね。
――本当に彩羽選手は多才ですよね。
多才ですよね。蹴りもできるし、やっぱりパワーもあるし、動きは速いし。体でかいのに一発一発のスピードにメリハリがあるというか…
――瞬発力みたいな技に行くときのそのスピード感が異常に速いなと思うんですよね。だから静と動の見せ方が上手いというか。
そう思います。彩羽選手もライバルなので、絶対今後の日本女子プロレスを背負う者としても絶対負けられないし、負けたくない相手の1人なので。
――いずれまた、シングルマッチも期待値が高くなりますね。
■中島安里紗選手について
――そして中島安里紗選手の印象っていうか、実際久しぶりに試合を見てバチバチさ加減、えぐさっていうのがさっき出てましたけど、今度は自分が闘う相手になります(笑)
そうですよね、中島さん頭おかしいですよ。試合中はもうえぐすぎるけど、でも、だからこそ燃えると思いますし、これも負けられない闘いですね、本当に。
――Sareee選手もそうだけど、中島選手はオンとオフの差がすごいなっていう。リング上であんなに怖くなる、笑いながら本当にボコボコにする、あの怖さがすごい。特に、奈七永さんがいなくなってからのシードリングを支えている自負もあると思うので。顔つきとかも、やっぱりエースの貫禄がすごく出てきました。
彩羽選手もそうだし中島選手もそうなんですけど、2人とも団体のトップに立ってるじゃないですか。団体の中でも抜けちゃったりとか一気にマーベラスもシードリングも選手がいなくなったりとかもあって、支えていかないとという精神的な面もめちゃくちゃ強い2人だと思うんですよね。
――そう、なんかすごいタフだなと思います。
しっかり守るというか、自分の団体を守るとかそういうとこって誰にでも出来るわけじゃないので、この2人の責任感というかそういうものってすごいと思いますね。“闘い”だけじゃなくて、そういう面でも団体を支えてるこの2人。
――それがお客さんにも伝わってると思います。
■8.25シードリングで中島安里紗との一騎打ちが決定
©SEAdLINNNG
――今回のこのタッグ対決の後にも8.25シードリングで中島安里紗選手との一騎打ちも決定しておりますので、前哨戦という意味合いもありますけれども、今回のカードは本当にドリームマッチだと思います。誰が誰と当たっても、めちゃくちゃ面白いカードになってるから、よくぞこのカードを組んでくれました。
各選手のファンの皆さんにも楽しんで頂きたいと思います。
⑤その他の注目カード
▼セミファイナル
シングルマッチ30分一本勝負
**桃野美桜 (マーベラス)
vs
高瀬みゆき**
――そして、この大会ではセミファイナルでも、桃野選手が高瀬みゆき選手とのシングルマッチが決定しております。この試合に関してはどんな印象ですか?
いや、これはもう、ただ単に私自身が観たかった。ということは、お客さんも観たいだろうなみたいな。桃野選手はもう今マーベラスのチャンピオンになって。前回2戦目で桃野選手とも対戦したんですよね。タッグマッチだったんですけども、そのときの桃野の勢いが…
――成長を感じました?
お前に負けるか!みたいな。すごくぶつけてくるその勢いが懐かしいというか、もう何年か前の3、4年前の自分を見てるような感じがして。
――チャンピオンになってだいぶ変わりましたか、桃野選手。
そうですね。多分、自分もそうだったんですけど、チャンピオンになって、これから自分がこのベルトの価値を上げていかないといけないとか、すごい今いろんなプレッシャー持ってると思うんですよ。体がちっちゃいじゃないですかあの子。なんか、なめられちゃうことって多分あると思うんですよ。ちっちゃいが故にやっぱりそこを絶対になめられたくないって多分すごく思ってると思うし、自分自身もそうだったんで。
――当時ですね?
はい、当時。先輩の中で、大御所の先輩の中で、若手の自分がベルトを巻いて絶対に負けたくないみたいな。なんかなめられたくないって気持ちがすごく分かるから当時の自分と重なって見えましたね。
――そうなんですね。いやー、でもなんかそういう心境もやっぱり自分自身が経験したからこそ見えるものってあるんですね。
でも、すごい勢いもありますし、本当に成長してると思うので、楽しみですね。
――高瀬選手も今フリーとしていろんな団体に引っ張りだこで、人気もあるし元気もあるし(笑)
熱いですよね。
――熱いです(笑)。そういう2人がぶつかるこのカードもなかなか。桃野選手もやっぱりチャンピオンとして負けられない。高瀬選手も今本当に各団体で引っ張りだこなんで絶対負けたくないっていうそのぶつかり合いが楽しみですね。
これもセミファイナルとして間違いないカードだと思ってますね。
――やっぱり闘いを主軸に置いたカードっていうことですね。
はい。
――ありがとうございます。
桃野選手も“闘い”がしたいって今ずっと言い続けてるので期待してますねこのカードは。
▼第二試合
タッグマッチ20分一本勝負
**ジャガー横田 (ディアナ)& 田中きずな (WAVE)
vs
伊藤薫 (伊藤道場)&狐伯(WAVE)**
――第2試合は、このタッグマッチで、ジャガー選手と田中きずな選手、伊藤選手、狐伯選手のタッグマッチが組まれました。ここに、田中きずながいることにびっくりしました。
あー、そうですね。田中きずな選手は…きずなちゃんは自分の試合とかすごくよく見に来てくれてたんですよ昔、1人でも。
――昔、1人でも?
学校の帰りかなんか分かんないけど、すごい家遠いんですけど、わざわざ来てくれてポートレートとか買ってくれたり。
――えー!すごい、いいファンだったのですね。
めちゃくちゃ可愛くて。ちょっとね、いつか闘ってもみたいんですけど、この『Sareee-ISM Chapter II』、きずなちゃんにも出てもらいたいなあと思って。そしてベテランのジャガーさんと伊藤さんにちょっと揉まれてほしいなと思いましたね。
――伊藤選手のダイビング・フット・スタンプ食らってほしいな(笑)
ちょっと心配ですね(笑)でも、それ受けれてこそレスラーですからね。何の技でもやっぱ受けなければいけないので。
――そうなんですよ。しかもやっぱりパートナーがジャガー選手だから、きずな選手、大丈夫かなっていうちょっと不安があるんですけど。
そうですね、でも、大丈夫じゃないですかね。
――レスラーとしてデビューした以上は誰と組んでも、自分を出さないといけないんで。
すごい楽しみなカードですね。これもやっぱりベテランのジャガーさんと伊藤さんが大会にいるってことでやっぱり締まるんですよね。
――そうですよね。ジャガーさんも本当に年齢を感じさせないぐらい、動きがまだまだ軽やかで。田中きずな選手も4月にインタビューしたのですが、まだまだ初々しい感じでしたね。
そうなんですね。
――試合で悔しい涙を流したりだとか、やっぱりそういう姿も見てますので。
試合中の顔つきがいいですよね。全然なんか普段と違う。
――全然違います。本当に普段はほわーんとして、そういうタイプですけどね。
ベテランの方や選手たちと当たることも組むことも、なかなか出来る機会は本当にないと思うので、これをきずなちゃんの経験値にして、ここをただのタッグマッチじゃなくて何か残してほしいです、この大会で。
――なるほど。対戦相手の狐伯選手も同じことを言えますよね。やっぱり伊藤選手と組んで田中選手と当たるっていうところも踏まえて、狐伯選手にとっても一つの自分のステップアップに繋がる試合になりそうだなって気はしますよね。Sareee選手は、まあ言ってみれば伊藤選手も、ジャガー選手も、昔から普段その中にいたからもう慣れてきている部分もるあると思うんですけど。この2人に関してはそういう部分では、試合もそうだし、見せないといけないっていう、良い意味での成長が期待できるマッチメイクだなと思いました。
ちょっと楽しみですね、これもどんな闘いを見せてくれるのか、2人がどう頑張るのかっていう。
▼第一試合
シングルマッチ10分一本勝負
**星いぶき (アイスリボン)
vs
Chi Chi (エボリューション)**
――そして、シングルマッチの第一試合で星いぶき選手とChi Chi選手。先日闘ってました。Sareee選手もお気に入りというか。
はい。Chi Chi選手。この間、エボリューションの大会でシングルマッチで試合したんですけど。4戦目だったみたいなんですけど、やっぱり技術とかそういう面ではまだまだなんですけど、何が良かったかって、“折れない気持ち”。心が強いなというか、そういう部分ってやっぱり一番プロレスに大事なところだと思うんですよね。技術とかより何よりも一番は折れない気持ちみたいな。試合で気持ちに負けたらもうお客さん分かっちゃうし、対戦してても分かるので。この子、折れてるなみたいな。この子は最後までやっぱり髪の毛とか掴んできて、どんだけ気が強いんだよみたいな。掴み返してももう離さないみたいなそういうところにすごい惹かれます。絶対面白い選手になるだろうなというか。
――なるほど。見た目はね…
見た目がそうなんですよ。かわいい感じのバービーのキャラクターって言ってたからどんな感じなんだろうと思ってたんですけど、いい意味で期待を裏切られたなと思って。ぜひちょっと出てもらいたいなとか、レボリューションって団体は旗揚げしたばっかりで、所属選手が3人しかいなくて、すごい頑張ってるので。団体に所属してる新人の選手は、あまり感じない、試合だけ頑張ればいいみたいな。でもこの子たちは、しっかりとお客さんを入れなきゃとか、自分たちがどうしたら人が集まってくれるかとかを考えてるなってすごく思って。これをきっかけとしてChi Chiという選手を、この今回会場に来てくれた人に知ってもらって連れていけるぐらい、そんな試合を気が強いところを見せてもらいたいなというか。
――そういう部分で星選手との対戦っていうところは、結構受け止めてくれる相手だと思うんでいいですよね。
星いぶき選手もめちゃくちゃいい選手で、前回も出てもらったんですけど、中島選手にボコボコにされながらも、折れずやり返すっていう。いや本当にまだ若いですね。めちゃくちゃ面白い選手だなと思いますね。
――やっぱSareee選手は、そういう負けん気が強いというか、ハートがやっぱり強い選手が好きなんですね。
好きです、そういう選手がやっぱり。
――何となくそのSareee-ISMっていう、Sareee選手のそのイズムが、闘う選手たちが現わしてくれてる部分もだんだん出てくるんじゃないかなと思います。
なんかそういう選手をやっぱり、自分なりに集めてるつもりです。呼びたいな、出てほしいなと思った選手って大体そういう共通点があるなっていうふうな。
――なるほど。でも本当になかなか他では組めないようなマッチメイクをいろいろとされてらっしゃるので、そういう意味では他の選手もこのチャンスをどんどん生かしていただいて、今後に繋げていってほしいなと思います。あと、Sareee選手自身が、今回のドリームタッグもそうだし、久しぶりの対戦相手とSareee選手がどんな絡みを見せるのか私たちも本当に楽しみにしていきたいなと思います。
⑤大会へ向けてメッセージ
――最後に、今大会に向けてのメッセージをお願いします。
8月4日、『Sareee-ISM Chapter II』では、この夢のドリームタッグKAIRIさんとのタッグが決まりまして、もう本当に今からワクワク、楽しみしかないですね。でもこの対戦相手には彩羽選手と中島選手という強敵がいるので。中島さんとは8月25日のシードリングでのタイトルシングルマッチ、中島さんのベルトに挑戦することが決まっています。これはまさかの前哨戦にもなるので、もっともっと盛り上がって熱い試合になると思うので、皆さん、もう最初で最後になるかもしれないKAIRIさんとのタッグ、そしてこのライバルたちとの“闘い”を本当に目に焼き付けてほしいなと思います。
――はい、ありがとうございます。
ありがとうございました。
インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)
『Sareee-ISM Chapter II』新宿FACE大会
日時:8月4日(金)18時開場 19時開始
会場:新宿FACE
<対戦カード>
▼メインイベント
スペシャルドリームタッグマッチ30分一本勝負
Sareee &KAIRI vs彩羽匠(マーベラス) &中島安里紗 (シードリング)
▼セミファイナル
シングルマッチ30分一本勝負
桃野美桜 (マーベラス) VS 高瀬みゆき
▼第二試合
タッグマッチ20分一本勝負
ジャガー横田 (ディアナ)& 田中きずな (WAVE) VS 伊藤薫 (伊藤道場)&狐伯(WAVE)
▼第一試合
シングルマッチ10分一本勝負
星いぶき (アイスリボン) VS Chi Chi (エボリューション)
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