マイナ誤入金、所沢で全国初確認 別人口座に高額療養費

マイナンバーカードの見本

 デジタル庁は19日、マイナンバーと公金受取口座のひも付けミスによる他人口座への誤入金が、全国で初めて埼玉県所沢市で確認されたと明らかにした。入金されたのは医療保険と介護保険の自己負担額の合計が一定額を超えた場合に支給される「高額介護合算療養費」。厚生労働省は同様の誤りがないよう確実な点検を求める通知を自治体などに出した。

 所沢市によると、80代女性に支給するべきだった療養費約5万7千円を別人の口座に誤って振り込んだ。2015年12月に女性のマイナンバーと後期高齢者の保険情報をひも付ける際、同姓同名で生年月日が同じ別人の情報を登録した。女性が公金受取口座への振り込みを希望し、別人の口座に振り込んでしまったという。

 今月13日に女性の家族から「支給決定通知書に記載されていた口座番号に見覚えがない」と問い合わせがあり発覚した。女性の正しいマイナンバーを登録し、家族に謝罪した。市は再発防止のため、ひも付けの際は住所などの確認を徹底するとしている。

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