深刻な人手不足にも対応 「ど冷えもん」使った新たな飲食店が登場

新型コロナの感染症法上の5類への移行を経て、経済活動が活発化する中で課題となっているのが人手不足です。特に人手不足が深刻な飲食業界の救世主になるべく、あの「ど冷えもん」を使った新たな業態の店舗が登場しました。

森田キャスター「店内に入ってみると、ミラーボールがあったりネオンが光っていて、ちょっとエキナカとは思えないような雰囲気ですよね。そして入り口には見慣れたど冷えもんが設置されています」

JR新宿駅の構内に7月登場した「Red.(レッド・ドット)」では、ミシュラン2つ星のシェフが監修した創作アジアンフードがオーダーできるほか、コロナ禍に設置台数を増やし、すっかりお馴染みとなった冷凍自販機の「ど冷えもん」を活用したメニューも楽しめます。

利用者はど冷えもんで購入した冷凍フルーツを使い、好みのドリンクとあわせたオリジナルのスムージーをセルフサービスで作ることができます。そして、タピオカなどトッピングも自由で、店内で楽しんだりテイクアウトも可能です。

この店舗は、店内で使用しているモバイルオーダーシステムを開発する企業が運営していて、今回、出店のパートナーに「ど冷えもん」を選んだ理由のひとつが、新しい消費スタイルの提案です。

Showcase Gig 新田剛史会長:「(体験型を重視しているのかなと感じたが)その辺は意識している。外で食べるという体験には付加価値が必要な時代になっていると思いますので。おいしいというのはある種もう当たり前にあって、プラスアルファ何ができるかっていうのは常に考えながらこの業態も作っています」

ど冷えもんを活用することで、自分好みに自由に味を組み合わせながら作るという「体験」を提供するだけでなく、モバイルオーダーと組み合わせることで、極力少ない人数で店舗を運営できるメリットも生まれています。

一方、パートナーに選ばれたど冷えもんを製造しているメーカーも、自社の製品を使ってもらえる場面を提案し、生き残りをはかってきたといいます。

サンデン・リテールシステム 大木哲秀執行役員:「今までは自動販売機を買ってくださいというようなお願いをしていたんですが、これからは私たちはこういうお店作りをお手伝いしますよですとか、もしくは自動販売機を活用するとこんなこともできますよという提案をしていかないといけないと思っています」

現在、活躍の場を広げているど冷えもん。この1年間で全国の設置台数を7倍に増やしていて、冷凍・冷蔵・常温が一緒になった新型も誕生しています。新宿駅構内の店舗は10月までの期間限定の営業で、そこで得られた情報を活かし、今後さらなるモバイルオーダーサービスと自動販売機を組み合わせた、新たなサービスを共同で開発していくということです。

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