万引した12、13歳の子…親に連絡するコンビニオーナーの思い 影響受けやすい中学生、闇バイト誘う友人も

中学生に万引防止を呼びかける販売防犯連絡協議会のメンバー=15日、さいたま市見沼区の大谷中学校

 埼玉県警生活安全部少年課と大宮東署は15日、さいたま市見沼区の大谷中学校(高波國夫校長)で万引き防止フォーラムを開催した。万引をはじめとする非行を防止する目的で、大宮東地区販売防犯連絡協議会と協働で行われた。

 午前9時45分から始まった非行防止教室は全校生徒約380人が体育館に集まり、同課の指導班「あおぞら」が薬物や闇バイトなどに対して正しい知識を持つこと、親しい友人に勧められても強い意志で断ることの大切さなどを呼びかけた。

 その後は1年生約140人がそれぞれの教室に移動し、万引による自分・親・友人・店への影響などを5~6人の班に分かれて話し合い、それぞれ発表。同協議会の会員で地域のコンビニオーナーも「万引被害でつぶれてしまう店もある」「12、13歳の子どもが万引をしたら、二度としてほしくないから警察、学校、保護者に連絡する」と実情を伝えた。

 同協議会会長の鎌倉智彦さん(48)は「中学1年生はいろいろな影響を受けやすい年齢。万引について真剣に考えてもらうことで、非行防止に役立つことができれば」と話し、高波校長は「自分を形づくっていく中で、非行に対して自分でストップをかけていけるように」と述べた。

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