外国のワイン醸造家、鑑定士が中国北西部で新たな地平を開拓

AsiaNet 100133 (0460)

【銀川(中国)2023年6月12日新華社=共同通信JBN】中国の有名なワイン生産拠点である北西部の寧夏回族自治区で、Maria Teresa Romero Ponce氏がブドウの木を慎重にせん定していました。

この31歳のチリ人は寧夏の小さなブドウ園のWangyueshiワイナリーで3年間、懸命に働いてきました。この3年間で、9種類のブドウを発酵させた合計12種類のワインが同氏によって醸造されました。彼女が醸造したワインは今年、ついに市場に出ました。

「マルスラン種のブドウは通常、辛口赤ワインの製造に使用されますが、私はロゼワインの醸造に使ってみました。多くの人々が繰り返し来て、私たちのロゼワインが好きだと言ってくれたことに非常に驚き、ワイン生産と優れたワイン造りを続ける希望を与えてくれました」とPonce氏は語りました。

同氏が醸造したワインは、中国のアルコール飲料市場の熾烈な競争の中で北京、上海、山東、深センに強固な足場を築きました。

Ponce氏にとってワインは単なる飲み物ではなく、さまざまな生産地の文化を表現するものです。ワインは、地元の人々と彼らのライフスタイルの物語を伝えます。中国の寧夏に定住する以前、Ponce氏はフランス、オーストラリア、ドイツ、米国、イタリアなどの国々の15のワイナリーで働いていました。

彼女は「寧夏での経験は私にとって珍しいものです。寧夏の暑い夏は、チリ南部やオーストラリア南部に似ています。しかし、ここの年間を通じての特殊な気象条件は、ブドウ栽培にとってはるかに困難なものです」と述べました。

寧夏のAdministrative Committee of Grape Industry Zone of Helan Mountain's East Foothill Wine Region(賀蘭山東麓ワイン地区ブドウ産業地帯行政委員会)によると、Ponce氏は、長年にわたって新しいワインブランドの開発を支援するために寧夏に招請された23カ国の約60人の醸造家、鑑定士、テイスターの1人です。

この地区は現在、世界のワイン生産地図の新星として広く認識されており、地元で栽培されたブドウとは別に、170以上のブドウ品種が海外から輸入されています。

自治区の首府、銀川のXigeワイナリーで働くフランス人ワイン鑑定士のChristelle Chene氏は「ワインは世界共通で使われている真の言語であり、これを使うことで中国は自国の物語をより良く世界に伝えることができます」と言いました。

ワイン造りで長年の名声を誇るフランスのブルゴーニュ出身のChene氏は、フランスワインの販売員から、中国ワインの世界進出を支援する文化大使へと役割を変えました。

同氏は「中国文化と西洋文化を融合させることは、中国のワイン産業を発展させる良い方法です」と述べました。

Chene氏はこの地区で3年間、ワインフェスティバルの企画に携わってきました。会場は伝統様式の中国の邸宅で、彼女はよくゲストに特製の中華料理と寧夏で醸造されたさまざまなワインを使ったメニューを提供しています。

International Conference on Grape and Wine Industries(国際ブドウ・ワイン業界会議)、または第3回China(Ningxia)International Wine Culture and Tourism Expo(中国(寧夏)国際ワイン文化・観光博覧会)が今週開催される予定で、Chene氏とPonce氏は、彼らのワインをより多くの国際的な鑑定士やワイン生産者が試すよう期待しています。

Ponce氏は「世界中のさまざまなアイデアは、創造性と独創性を備えたより優れたワインを作るのに役立ちます」と話しました。

ソース:The Administrative Committee of Grape Industry Zone of Helan Mountain's East Foothill Wine Region in Ningxia